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【中国の視点】ブラジル景気先行きに不透明感、IMFが成長予想下方修正


国際通貨基金(IMF)は最新リポートで、2018年のブラジル経済成長予想を0.5%引き下げ、1.8%とした。原油価格の上昇や米ドル高の進行、国内政治環境の不確定性などが指摘された。また、ブラジル中央銀行が16日に発表した週次景気動向調査結果では、2018年のブラジル成長予想も1.5%に下方修正された。

中国の専門家は、5月末に実施されたブラジルトラック連盟のストライキがブラジルの工業発展や輸出、消費者信頼感、輸送コストなどに悪影響を与えたと指摘。また、10月に行われる大統領選挙について、これまで最も不確定性が高い選挙だと指摘し、これも経済に悪影響を与えると強調した。

このほか、通貨レアル安の進行などもブラジルへの資金流入を遅らせていると分析されている。レアルの対米ドル為替レートは年初から約20%下落しており、2016年3月以来の低水準で推移している。

最新報告では、失業率の高止まりがブラジルの家計を圧迫しているという結果が示された。約13%のブラジル国民が貯蓄を崩して家計の支出を補っていると報告されている。ブラジル地理統計資料院(IBGE)が発表した5月の失業率は12.7%まで上昇し、失業人口は1320万人に拡大した。

ただ、専門家は、景気回復が遅れているものの、ブラジル経済が昨年から着実に回復していると強調した。大統領選挙が終了した後の政治環境も安定するため、来年の成長ペースが一段と回復すると予測した。


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