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【中国の視点】米中貿易戦争、米農家やテスラなど直撃


中国政府は4日、トランプ米政権による鉄鋼・アルミニウムを含む1300品目余りの中国製品に対する追加徴税の報復手段として、米国からの輸入大豆、自動車、化学製品など106品目に対し25%の関税を上乗せすると発表した。対象となる製品の輸入額は約500億米ドル(約5兆3500億円)となり、米国が追加徴税を発表した中国製品の輸入額と同水準になる。

中国の外交部報道官はこのほど、中国が貿易戦争を望まないと発言。ただ、外部からの圧力を屈することはないと強調した。

中国のエコノミストは、米中間の貿易戦争について、米農業や自動車業界などが打撃を受けると指摘した。中でも米電気自動車(EV)メーカー、テスラがほかの自動車メーカーに比べて受ける逆風が最も強いと分析した。テスラにとって中国は米国に続いて第2の単一市場である上、同社が中国で現地生産を実施していないため、25%の関税上乗せが大きいと強調した。価格面では中国の現地メーカーとの競争力が一段と弱まると指摘した。

なお、トランプ大統領は4日、米中の貿易戦争が勃発していないと発言。米国はすでに以前の貿易戦争で負けており、これが前の米政府の責任だと指摘した。ただ、対中国の貿易赤字および知的財産権問題を解決する必要があると改めて強調した。

一方、米国内のエコノミストは、貿易問題をめぐる米中間の応酬について、知的財産権や貿易不均衡を解決することが出来ないと指摘。米国製造業における雇用者数の減少について、技術進歩がもたらす結果だと分析し、米中の貿易問題ではないとの見方を示した。


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