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【中国の視点】中国消費市場、18年は米国抜き世界トップへ


中国の小売市場の規模は2018年、米国を抜いて世界トップになる可能性が高まっている。消費市場を支える中間層が直近10年で急速に拡大していることが背景にある。

みずほ銀行が発表したリポートでは、2018年の中国の小売売上高は5兆8000億米ドル
(約642兆6400億円)になるという予想が示された。一方、10年前の中国の小売売上高は米国の25%にとどまった。

米商務省が発表した昨年12月の米国の小売売上高は前月比で0.4%増加した。これとは対照的に、昨年11月の中国の小売売上高は前月比で0.83%拡大した。この拡大ペースでは、中国の小売売上高は18年にも米国を超える勢いだ。なお、中国の国家統計局が発表したデータでは、昨年1-11月の中国の小売売上高は33兆1528億元(約567兆円)だった。中国政府は、2020年には中国が米国を抜いて世界最大の消費市場になると予測していた。

直近10年の中国人の平均収入が年2000米ドル前後から約4倍の8000米ドル以上に拡大したため、中間層が急速に拡大している。中国の中間層は現在、自動車や携帯、ブランド物などに対する需要は高まっている。自動車分野では、中国での販売台数はすでに米国を大幅に上回っている。なお、2016年の米国の自動車販売台数は1760万台となり、中国の2400万台を大幅に下回った。

専門家は、中国消費市場の拡大を受け、多くの米国企業が中国への進出ペースを加速していると指摘。米国のゼネラル・エレクトリック、ボーイング、アップルなど各分野の大手企業は現在、中国で全体の20%の売上高を創出していると強調した。米国への中国企業の進出規制を強化しているトランプ米大統領の保守主義的な貿易政策が、米国企業にもダメージを与えていると批判した。


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