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【矢野経済研究所プレスリリース】ポリプロピレン市場に関する調査を実施(2025年)~2025年の国内PPメーカーのポリプロピレン出荷量は前年比103.0%の206万1,600tの見込み~


株式会社矢野経済研究所(代表取締役:水越孝)は、国内のポリプロピレン市場を調査し、樹脂別の動向、需要分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況

2024年の国内ポリプロピレン(以下、PP)市場(メーカー出荷数量ベース、輸出分含む)は前年比93.2%の200万700tとなった。
2022年の市場は原材料価格の高騰や半導体などの部材不足等の影響から製造業を中心に需要動向が悪化したことで、PP出荷量は減少に転じた。2023年以降は物価高による個人消費の低迷が続いている他、2024年には自動車メーカーの認証不正問題に伴う生産・出荷停止がPP需要を押し下げたことで、PP市場は3年連続の前年割れとなった。

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000327765&id=bodyimage1

2.注目トピック~サステナブルPP製品における独自の取り組みが活発化~

足元のサステナブルPP※1の販売量はごく僅かであり、PPメーカー各社の販売量にはほとんど差がないように見える。しかしながら今後は、MR(マテリアルリサイクル)、CR(ケミカルリサイクル)、バイオPPといった様々なオプションの中で、各社のこれまでのサステナブルPPに対する取り組み、事業の進め方による得意不得意が際立ってくる見込みである。
例えば、MRであれば銘柄設計技術やコンパウンド処方技術、リサイクル材の改質技術などのほか、高品質なリサイクル材の調達スキームや、有力リサイクル事業者との提携力を持つPPメーカーが優位に立つ。
一方で、CRやバイオPPではマスバランス方式※2によるクレジットの割り当てとなるため、品質や価格面での差別化は難しいが、ブランド化による認知度向上など自社製品を選んでもらうための取り組みが必要になると考える。

PPメーカー各社では、サステナブルブランドの立ち上げによる認知度向上に加え、プラスチックの資源循環システムの構築に取り組むなど、他社とは異なる独自の展開での差別化を進める動きが出てきている。

※1.本調査におけるサステナブルPPとは、MR(マテリアルリサイクル)、CR(ケミカルリサイクル)、バイオマス原料を利用したバイオPPを対象とした。
※2.マスバランス方式とは、異なる特性を持つ原料(バイオマス・リサイクル原料や石油由来原料)を混合して製品を製造する際に、それぞれの原料の投入量に応じて、生産された製品の一部にその特性を割り当てる手法である。

3.将来展望

2025年の国内PP市場規模は前年比103.0%の206万1,600tを見込む。2024年に発生した自動車認証不正問題に伴う影響からの回復等により、市場は前年比プラスとなる見通しである。
PPメーカー各社は顧客企業がPP製品を効果的に利用するためのテクニカルサービスなどのソフト面を強みとした展開を主軸に、品質や安全性など高機能・高付加価値にシフトした製品を推進し、海外品との差別化を実現していく見込みである。

※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3902

調査要綱
1.調査期間: 2025年5月~7月
2.調査対象: ポリプロピレンメーカー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2025年07月31日

お問い合わせ
⇒プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム
https://www.yano.co.jp/contact/contact.php/press

株式会社矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/



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