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■導入前の課題は重複作業の効率化と業務プロセスの属人化からの脱却
弘前航空電子の金型部門では、同一形状で型番が異なる部品が多く、重複した作業(設計、作図、見積もりなど)が発生していました。これらの作業は主に熟練社員の経験と記憶に頼っており、そのため属人的な業務プロセスが続いていた結果、後任への引き継ぎが困難で、業務の効率化が妨げられていました。また、金型は顧客の要求に基づいて製作されるため、類似形状であっても微細な違いがあり、毎回見積もりや納期算出に多くの時間を費やしていました。
■導入の効果
蓄積された3D CADデータから類似形状のモデルを検索可能なWebベースのシステム「SS4M」は、ブラウザベースで動作するため、社内のPCからどこでも簡単にアクセスでき、非常に軽快に動作します。特に、金型部門の工程グループと製作グループでの効果が顕著に現れました。
<金型完成までの流れ>
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<工程グループ>
過去の実績データを活用した見積もりが増え、精度が格段に向上しました。以前は新規見積もりの際に、毎回新たなデータを作成しなければならず、時間がかかっていましたが、現在では既存のデータを活用できるようになりました。これにより、以下のような具体的な効果が得られました。
●類似形状検索の時間短縮:従来5分かかっていた検索が、わずか10秒で完了。月間8.05時間の工数を削減。
●損失時間の削減:以前は探せなかった情報が見つかるようになり、月30件、1.5時間の損失時間を削減。
<製作グループ>
製作グループでは、導入前は2次元の図面を確認していたため、誤認などが起こりがちでした。3Dビューワーを活用することで作業の誤認が減少し、新人教育の効率が向上しました。特に形状の理解に時間を要していた部分が、SS4Mの3Dモデル表示機能により迅速化されました。これにより、以下のような間接的な効果が期待されています。
●形状認識にかかる時間の短縮
●加工ミスの削減
●新人教育における伝達のしやすさ向上
■今後の全社導入に向けて
この度の導入効果を受けて、弘前航空電子では、今年度中に全社的なCADビューワーの活用を行う環境づくりを計画しています。活用にあたっての課題は、SS4Mの標準機能「3D HTML 生成機能」が、機能の仕様上シームレスに活用できないことでした。そのため、今後、弘前航空電子と連携し、各図面PDFのQRコードをリーダー端末で読み込んだ際に、API経由で、SS4M標準機能「3D HTML 生成機能」が実行され、ブラウザ画面にはシームレスに3D HTML(CADモデル 3Dビュー)が表示されるよう、当社にて開発をいたします。
【SS4Mについて】
類似形状検索システムSS4Mは、過去の設計・製造ノウハウを再利用することにより、データベース内のモデル群から形状が似ているモデルを探し出すことで、設計、製造、購買、見積などの業務の生産性を向上させるためのツールです。蓄積された3D CADデータ群から、類似した形状を検索し、3Dモデルを表示、属性情報などの確認をすることができます。従来の製造現場では、同じ部品や似た部品の検索を属人的に行っており、他の設計者の設計したものはその設計者に聞かなければ分からないといった課題がありました。SS4Mを導入することで、流用設計や部品の再利用が実現、高コストな部品の新規作成コストを削減することができます。
また、SS4Mのデータベース内のデータの特徴量を基にタグ付けを行えるため、各モデルの形状を基にして自動でグループ分けも可能です。
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【SS4Mの特徴】
◆AI (機械学習)を活用した類似形状検索システム
3D CADファイルで作成した画像から抽出した特徴をテキスト(Visual Word)化して作成したデータベースにより、類似形状検索シテムを実現しています。
◆類似形状データベースの自動作成
過去の3D CADファイル群から機械学習に必要な多視点画像をプログラムから自動作成します。3D CADファイルを所定のフォルダにコピーする以外、人手は一切必要ありません。
◆10 種類以上の3D CADデータに対応
さまざまな3D CADファイルから類似形状検索データベースを作成することができます。3D CADファイルの準備さえあれば、 PDM/PLM、CADシステムなどは不要です。
<ライセンス形態>
サーバライセンス:サーバ上に構築された類似形状検索データベースに、ネットワーク経由でWebブラウザからログインして利用します。接続端末数に制限はありません。
【導入効果】
(1) 設計部門
デザインの流用、部品の再利用、部品の標準化
基本的に新規に作成された部品は高コストです。エンジニアの時間だけではなく、新規作成データ設計後の後工程(解析や検証、検査、メンテナンス)に多くのコストがかかります。類似形状検索を行い、過去データから再利用可能な部品を検索することで、それら新規作成のコストを抑えることが可能です。
(2) 製造部門
工程設計工数の削減
類似した形状の部品加工は、過去に設計した工程で加工できる可能性が高く、工程設計の工数削減およびNCプログラム開発工数の削減による効率化が図れます。
(3) 営業部門
見積依頼への応答時間短縮、見積工数削減
過去に製造した部品のコスト情報が蓄積されていれば、類似形状部品のコストを検索することにより、効率的に加工コストの見積もりが行えます。また、加工を外注する場合も、類似形状部品の外注コストを確認することにより、ターゲットコストが明確になり、効率的に発注先の絞り込みが行えます。
弘前航空電子株式会社について
弘前航空電子は自動化された設備によって主にモバイル&ウェアラブルデバイス、オートモーティブ用コネクタを生産しています。一貫生産体制により生産設備の設計・製作から部品生産、アセンブリまでを行い、高品質な製品を日本国内はもとより海外のお客様にもお届けしています。
社名:弘前航空電子株式会社
代表:代表取締役:橋本恒男
設立:1979年3月9日
所在地:青森県弘前市清野袋5-5-1
従業員数:780名(2025年4月末時点)
資本金:4.5億円
事業内容:コネクタの製造販売
U R L:https://www.jae.com/hirosaki/
スマートスケープ株式会社について
スマートスケープ株式会社は、「誰もが簡単に情報にアクセスし、簡単に理解できる。」世界を創り出すことを目指し、わかりづらいものを、わかりやすくするIT技術を世界に提供いたします。
社名:スマートスケープ株式会社
代表:代表取締役 吉田 隆
設立:2003年2月18日
所在地:東京都港区港南1-8-40 A-PLACE品川8F
従業員数:152名(2025年4月)資本金:3,500万円
事業内容:情報通信関連技術の研究開発、受託開発、販売ならびに情報通信関連技術を用いたコンサルタント業務
関連企業:スマートエンジニア株式会社、スマートインプリメント株式会社、スマートホールディングス株式会社
U R L:https://www.smartscape.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
スマートスケープ株式会社 デジタルエンジニアリング事業部
E-mail:ss_dx-solution@smart-group.co.jp
配信元企業:スマートスケープ株式会社
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