暫定結果は、B7-H4を標的とするADCとCDK2阻害剤の両方の抗腫瘍活性と良好な安全性プロファイルを裏付ける
今回のデータは、BeOneの今後のイノベーションによる世界的変革の一環として、新興乳がんパイプラインの強さを強調
米カリフォルニア州サンカルロス--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --世界的なオンコロジー企業であるBeOne Medicines(NASDAQ:ONC、HKEX:06160、SSE:688235、「BeOne」)は、シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会において、乳がん治療パイプラインからの新たな臨床データを発表しました。ポスターセッションでは、乳がんを含む進行固形腫瘍患者を対象とした、B7-H4を標的とする新規の抗体薬物複合体(ADC)であるBG-C9074と、CDK4/6阻害薬投与歴のあるHR+/HER2-乳がん患者を対象とした、サイクリン依存性キナーゼ2阻害薬(CDK2i)であるBG-68501の2つの治験薬の用量漸増試験の暫定結果が発表されました。


BeOneの固形腫瘍部門最高医学責任者のマーク・ラナサは、「ASCO 2025で乳がんに対する2つの治療薬候補の臨床データを発表できたことは、BeOneにとって極めて重要な節目となりました。これらの初期結果は、B7-H4を標的とするADCとCDK2阻害剤が、乳がん治療における重大なギャップを埋めるのに大きなポテンシャルを秘めていることを裏付けています。現在開発中のCDK4阻害剤とともに、これらは標的を定めた生物学主導のイノベーションをベースとして構築されるパイプラインのほんの始まりに過ぎません。BeOneという新たなアイデンティティをスタートさせるにあたり、この節目は、当社の科学を推進する力と、世界中のがん患者の方々に効果的な治療法を提供するという当社のコミットメントを反映しています」と述べています。
BeOneは、効果的にがんを抑制し、かつ治療を受けている患者さんの生活の質を向上させる、独自の乳がん向け治験薬の強力なパイプラインを推進しています。
B7-H4を標的としたADCであるBG-C9074(抄録#3033)
BeOneは、進行固形腫瘍患者78名(うち4分の1以上が乳がん患者)を対象とした、現在進行中のものとしては初となるヒトを対象とするBG-C9074単剤療法の第1a相用量漸増試験の初期結果を発表しました。BG-C9074は、乳がんおよび婦人科がんに広く発現するB7-H4タンパク質を標的とする治験中のトポイソメラーゼI阻害剤ADCであり、革新的な薬物リンカーを用いて強力な抗がん剤をがん細胞に直接送達するよう設計されています。
有効性評価可能な56名の患者を対象とした限定的な追跡調査においては、これらの多剤併用療法歴のある患者において、B7-H4発現の有無を選別することなく、様々な腫瘍種において複数の用量レベルで暫定的な臨床反応が観察されました。確定奏効率(ORR)は16.1%(9/56、95%信頼区間:7.6%~28.3%)で、うち9名で部分奏効が確認されました。未確定ORRは25.0%(14/56、14.4%~38.4%)(部分奏効14名)でした。確定病勢制御率(DCR)は73.2%(59.7%~84.2%)、確定臨床的有用性率(CBR)は17.9%(8.9%~30.4%)でした。薬物動態(PK)は、全用量レベルにおいてほぼ用量に比例しました。
BG-C9074は、乳がんを含むB7-H4進行固形腫瘍患者において、管理可能な安全性および忍容性プロファイルを示しました。3つの用量レベルにおいて、5件の用量制限毒性(DLT)が報告されましたが、いずれも治療に関連しており、Grade 3の倦怠感(1名)、Grade 3の発熱性好中球減少症(2名)、Grade 4の血小板数減少(2名)でした。治療中に発現した最も一般的な有害事象(TEAE)は、悪心、倦怠感、および好中球減少症*でした。Grade 3以上のTEAEで最も多く認められたのは、好中球減少症と血小板減少症†でした。治療中止または死亡に至ったTEAEはありませんでした。
これらのデータは、進行固形腫瘍患者におけるBG-C9074開発の継続を支持するものです。(NCT06233942)
CDK2阻害剤のBG-68501(抄録#3115)
新規CDK2阻害剤BG-68501のヒトへの初めての投与試験である第Ia相試験の用量漸増データが、ポスターセッションで発表されました。BG-68501は、CDK2活性の上昇とサイクリンE1誘導性の上方制御という2つの主要な耐性メカニズムに対処するよう設計されています。これらのメカニズムは、多くの場合、HR+/HER2-乳がん治療におけるCDK4/6阻害剤の有効性を制限します。CDK阻害剤は、細胞分裂を制御してがん細胞の増殖を阻止するチェックポイントタンパク質を標的とします。
HR+/HER2-転移性乳がん患者19名を含む進行固形腫瘍患者計57名が登録され、漸増用量コホートでBG-68501を単剤またはフルベストラントとの併用で投与されました(全員が以前にCDK4/6iを投与済み)。
有効性評価可能患者37名(いずれも単剤療法)のうち、未確認の全奏効率(ORR)は5.4%(2/37、95%信頼区間:0.7%~18.2%)でした。広範囲な前治療を受けた患者2名(5.4%)は未確認の部分奏効(PR)、15名(40.5%)は病勢安定(SD)、15名(40.5%)は病勢進行(PD)、5名(13.5%)は評価不能/未評価となりました。PRであった2名のうち、2名はいずれも乳がん患者であり、データカットオフ時点で1名は治療継続中、もう1名は治療を中止していました。未確認の臨床的有用率(CBR)は8.1%(3/37、95%信頼区間:1.7%~21.9%)、未確認の病勢コントロール率(DCR)は45.9%(17/37、95%信頼区間:29.5%~63.1%)でした。BG-68501は、前臨床データおよび薬力学的反応の兆候と一致する線形のPKプロファイルを示しました。
BG-68501は管理可能な安全性および忍容性プロファイルを示し、DLTは、用量漸増中にもこれまで認められませんでした。最も多く認められたTEAEは嘔吐、悪心、および疲労であり、治療中止に至ったTEAEは全用量群で4名(7%)に認められました。死亡に至ったTEAEはありませんでした。
このデータは、CDK2依存性腫瘍に対する今度の治療の選択肢としてのBG-68501の開発の継続を支持するものです。(NCT06257264 )
2025 ASCO年次総会への参加に関する詳細は、当社の会議ハブ:congress.beonemedicines.comをご覧ください。
BeOneは、6月26日午前8時30分(米国東部標準時)に投資家向けR&Dデーを開催します。このイベントでは、BeOneの幅広いグローバル向けイノベーションパイプラインとプラットフォーム、そして企業としてのビジョン、独自のノウハウ、そして価値創造の原動力についてご紹介します。ライブウェブキャストは、BeOneウェブサイトの投資家向けセクション(https://ir.beonemedicines.com、https://hkexir.beonemedicines.comまたは、https://sseir.beonemedicines.com)からご覧いただけます。内容は保存され、イベント後90日間ご利用いただけます。
BeOneの乳がんパイプラインについて
BeOneは、乳がん治療薬の充実したポートフォリオを構築しています。これには、臨床開発中の3つの分子(サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤2種(CDK4阻害剤BGB-43395およびCDK2阻害剤BG-68501)、ならびに抗体薬物複合体(ADC)BG-C9074)が含まれます。BeOneはまた、乳がんにおけるBCL2阻害の可能性を評価する予定で、次世代BCL2阻害剤BGB-21447は、固形腫瘍を適応症としてまもなく臨床試験を開始する予定です。乳がんへの応用が期待される多重特異性抗体および標的タンパク質分解薬は、前臨床段階の開発品です。
乳がんについて
世界の女性のがんの約4分の1が乳がんによるもので、がんによる死亡の6分の1が乳がんによるものです。1乳がんは世界で2番目に多いがんで、がんによる死亡原因の第4位となっており、女性のがんによる死亡の主な原因でもあります。12022年には230万人以上の患者が乳がんと診断され、全世界で66万6000人以上の死亡が報告されました。1乳がん症例の約3分の2はHR+/HER2-サブタイプです。2
BeOneについて
BeOne Medicinesは、スイスに拠点を置くグローバルなオンコロジー企業で、世界のがん患者さんにより手頃な価格でアクセスしやすい革新的な治療法の発見と開発に取り組んでいます。血液がんや固形腫瘍にわたるポートフォリオを持つBeOneは、社内のノウハウと提携を通じて、多様な新規治療薬パイプラインの開発を加速させています。6大陸に1万1000人以上の従業員からなるグローバルチームを擁し、より多くの患者さんによる治療薬へのアクセスを大幅に改善できるよう取り組んでいます。
BeOneについての詳細は、www.beonemedicines.comをご覧いただくか、LinkedIn、X、Facebookまたは、Instagramでフォローしてください。
将来の見通しに関する記述
本プレスリリースには、1995年米国証券民事訴訟改革法およびその他の連邦証券法の意味における将来の見通しに関する記述が含まれています。これには、BeOneのB7-H4を標的とするADCおよびCDK2阻害剤が乳がん治療における重大なギャップを埋める可能性、世界のがん患者に効果的な治療法を提供するBeOneの能力、乳がんに効果的に対処し患者の生活の質を向上させるBeOneのパイプラインの能力、および「BeOneについて」という見出しの下にあるBeOneによる計画、コミットメント、希望、および目標に関する記述が含まれています。実際の結果は、BeOneがその医薬品候補の有効性と安全性を実証する能力、さらなる開発または販売承認を裏付けない可能性のある医薬品候補の臨床結果、臨床試験の開始、時期、進捗および販売承認に影響を与える可能性のある規制当局の行動、承認された場合に市販されている医薬品および医薬品候補でBeOneが商業的に成功する能力など、さまざまな重要な要因の結果として、将来の見通しに関する記述で示されたものとは大幅に異なってしまう可能性があります。BeOneがその医薬品および技術に関する知的財産権の保護を取得し維持する能力、医薬品の開発、製造、商品化、その他のサービスを行うためにBeOneが第三者に依存していること、規制当局の承認を取得し医薬品を商品化する上でBeOneの経験が限られていること、および事業運営のための追加資金を調達し医薬品候補の開発を完了して収益性を維持する能力、ならびにこれらに関連するリスクについては、BeOneの最新の四半期報告書(Form 10-Q)の「リスク要因」のセクションでより詳細に説明されているほか、BeOneが米国証券取引委員会にその後提出する書類における潜在的リスク、不確実性、その他の重要な要因に関する説明も含まれています。本プレスリリースに記載されているすべての情報は、プレスリリースの発表時点のものであり、法律で義務付けられている場合を除き、BeOneはかかる情報を更新する義務を負いません。
BeOneのメディア・リソースについては、 News &Media サイトをご覧ください。
*好中球減少症は、「好中球減少症」および「好中球数減少」を優先用語とするカスタムMedDRAバスケットによって定義されました。
†血小板減少症は、「血小板減少症」および「血小板数減少」を優先用語とするカスタムMedDRAバスケットによって定義されました。
1Bray Fら「Global cancer statistics 2022: GLOBOCAN estimates of incidence and mortality worldwide for 36 cancers in 185 countries(世界のがん統計2022:GLOBOCANによる世界185か国における36種のがんの発生率と死亡率の推定)」CA Cancer J Clin. 2024年4月4日。https://doi.org/10.3322/caac.21834
2 National Cancer Institute, SEER. Cancer Stat Facts: Female Breast Cancer Subtypes(国立がん研究所、SEER。がん統計データ:女性乳がんのサブタイプ)https://seer.cancer.gov/statfacts/html/breast-subtypes.html(2024年11月11日にアクセス。)
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