マネージド・サービスの伸びはXaaSへの支出減を補うには不十分
シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 経済的懸念や中国で続くビジネスの混乱で市場が圧迫される中、アジア太平洋でのクラウド・サービスへの支出が第3四半期に急減したことが、世界有数のテクノロジー調査・助言会社インフォメーション・サービシズ・グループ(ISG)(Nasdaq:III)の最新の業界現状報告書で明らかになっています。
年間契約額(ACV)が500万米ドル以上の商業アウトソーシング契約を測定するアジア太平洋ISGインデックスは、複合市場(マネージド・サービスとクラウドベースのXaaS)の第3四半期のACVが29パーセント減の31億米ドルとなったことを示しています。この複合市場は、軟調だった第2四半期と比べて前四半期比3パーセント増となったものの、2021年第4四半期の50億米ドルというピークと比較すると急減しています。
この市場ではクラウドベースのXaaSが相変わらず大部分であり、年初来で複合市場のACVの80パーセントを占めています。しかしこれは昨年の83パーセントからは低下しており、クラウド・サービスへの支出は過去2四半期で急減しています。
第3四半期にXaaSのACVは前年比37パーセント減の24億米ドルとなりましたが、軟調だった第2四半期との比較では9パーセントの増加です。この分野では、サービス型インフラストラクチャー(IaaS)が前年比で40パーセント減の20億米ドルとなった一方、サービス型ソフトウエア(SaaS)はそれよりも少し減少幅が小さく、15パーセント減の3億9000万米ドルとなりました。
ISGアジア太平洋パートナー兼地域リーダーのスコット・バーチュは、次のように語っています。「IaaSが振るわなかった主な原因は、中国のハイパースケーラー4社が提供するクラウド・サービスへの需要減によるものです。同国のテクノロジー企業締め付けにゼロコロナ政策が加わり、企業は中国のハイパースケーラーとのビジネスをしにくくなっています。一般的に、企業は厳しい経済環境に対応してクラウド・サービスへの支出を抑えるようになっています。」
マネージド・サービスの領域では、ACVは前年比で17パーセント増加し、7億4500万米ドルとなりました。ITアウトソーシング(ITO)への支出は23パーセント増の5億4500万米ドルとなり、ビジネスプロセス・アウトソーシング(BPO)は1パーセント増の1億9900万米ドルとなりました。ITO市場はアプリケーション開発や保守サービスに対する堅調な需要によって成長し、BPO市場ではコンタクトセンター・サービスへの需要が大きくなりました。
第3四半期に締結されたマネージド・サービス契約は53件で、12パーセント減少しました。
地域別で見ると、インド市場と東南アジア市場が昨年から大幅に伸びた一方、日本と中国では企業の支出が減少しています。ACVに関してアジア太平洋内で最大の市場はオーストラリア/ニュージーランド(ANZ)であり、この市場のACVは2四半期連続で2億5000万米ドルを超えています。ANZにおける支出は前年比で4パーセント増加しています。
年初来の結果
2022年の9カ月間にアジア太平洋の複合市場で生み出されたACVは106億米ドルで、前年同期比14パーセント減となりました。これは、複合市場に関してISGが2015年に調査を始めて以来最大の減少です。XaaSのACVは17パーセント減の86億米ドルとなり、マネージド・サービスは2パーセント増の21億米ドルとなりました。この期間に企業が締結したマネージド・サービス契約は177件で、これは過去最大の数字です。
2022年の世界的な予測
ISGは、金利の上昇、エネルギー不足、サプライチェーンの混乱、継続的なインフレによる経済的不透明性が短期的に企業の需要を冷え込ませると見ています。当社はマネージド・サービスに関する今年の成長予測は3.5パーセントのままとし、XaaSに関する成長予測は前四半期の18パーセントから10.5パーセントに引き下げました。
ISGインデックスについて
ISGインデックス(ISG Index™)は、世界的な技術・ビジネスサービス業界に関する市場インテリジェンスの権威ある情報源として認められています。80四半期連続で、金融アナリスト、企業バイヤー、ソフトウエア・サービスプロバイダー、法律事務所、大学、メディアのために最新の業界データと動向を詳しく伝えてきました。2016年にISGインデックスは、対象を拡大して急成長中のサービス型市場をカバーし、クラウドベース・サービスがデジタル・ビジネス変革に及ぼしている大きな影響を評価するようにしました。またISGは、当社が四半期に公表するISGインデックスで、自動化およびその他のデジタル技術の分析結果を継続的に提供しています。
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ISGについて
ISG(インフォメーション・サービシズ・グループ)(Nasdaq: III)は、世界有数の技術調査・顧問企業です。世界の上位100社のうち75社以上を含む800社以上のクライアントに信頼されているビジネスパートナーであるISGは、企業、公共部門の組織、サービスプロバイダーと技術プロバイダーが業務の卓越性とより迅速な成長を達成できるよう支援することに傾倒しています。当社はデジタル変革サービスを専門としており、これらのサービスには自動化/クラウド/データ分析、調達の助言、ガバナンスとリスクのマネージド・サービス、ネットワーク通信事業者向けサービス、戦略と運用のデザイン、変更管理、市場インテリジェンスと技術の調査・分析が含まれます。2006年に設立され、コネティカット州スタンフォードを拠点とするISGは、1300人超のデジタル対応専門職を雇用しています。これらは20カ国以上で業務を行っており、革新的な考え方、市場への影響力、業界と技術に関する深い専門知識、業界で最も包括的な市場データに基づく世界クラスの調査・分析能力で知られる世界的チームです。詳細については、www.isg-one.comをご覧ください。
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