来場者数延べ3万2200人。約100万人以上に同時共有され、旬の人気モデルが多数出演。企業や地方自治体・政府のプロモーション、国連の啓蒙や2020東京オリンピックに向けた発信活動を担い、最新テクノロジー・IT を駆使しながら拡大し続ける一大イベント——さて、どんなイベントを思い浮かべただろうか？
このイベント、実は「東京ガールズコレクション（TGC）」のこと。2005年にスタートし、”日本のガールズカルチャーを世界へ”をテーマに、年2回開催される史上最大級のファッションフェスタである。
来場したことはなくとも、「若い女性に向けた大規模ファッションショー」といった認識を持っている方は多いだろう。しかしTGCは今や、単なる「ファッションショー」の枠を超え、国内外の企業・自治体・政府に影響を与える一大ビジネスとして確立しているのだ。
2018年3月31日、ビジネスライフ編集部員は、横浜アリーナにて行われた「マイナビ presents 第26回 東京ガールズコレクション 2018 SPRING/SUMMER」に潜入してきた。今回はビジネスとしての観点からTGCレポートをお届けする。
１．３万人超の女性たちを集客する「豪華すぎるゲスト」＆「体験型エンタテインメント」
２．PRもエンタメに。女子向けイベントで「松崎しげる」と「お豆腐」が歓声を浴びる！
３．日本文化を世界に！2020東京オリンピックに向けてオタク文化をクールに発信
４．最先端テクノロジーで「時間」と「場所」の制約を取り払う
５．TGC企画・制作会社の代表取締役社長へ特別インタビュー！
１．３万人超の女性たちを集客する「豪華すぎるゲスト」＆「体験型エンタテインメント」
会場の横浜アリーナ近辺には、開場前からすでに長蛇の列ができていた。
後援にはファッション・美容系企業はもちろん、マイナビを始め、イオンカード、エイブル、ドトールコーヒーなど大企業が名を連ねる。企業だけでなく東京都、国連の友Asia-Pacificも後援についており、国を上げた一大イベントであることが伺える。
ホールに入ると、スタンディングエリアはもちろん、３階席まで若い女性たちの姿で埋め尽くされていた。
一体なぜこれだけの若い女性たちを集客できるのか——最初は疑問だったが、１日体験してみて、その理由が十分すぎるほどよくわかった。
◆広瀬姉妹に竹内涼真…豪華すぎる！トレンドをおさえた出演者たち
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMER何よりもまず、”出演者たちが豪華”なのだ。
MCのトレンディエンジェルと田中みな実が進行する中、中条あやみ、福士リナ、三吉彩花、白石麻衣など、若い女性たちに人気のモデルたちが次々に登場。最新のファッションを披露していく。
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMERモデルだけではなく、今が旬の俳優やタレントも目白押し。映画にドラマに引っ張りだこの広瀬アリス・広瀬すず姉妹も揃いのファッションを披露。男性出演者も多く、竹内涼真や山下智久の登場時にはものすごい悲鳴が沸き起こっていた。
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMERHIROOMI TOSAKA、欅坂46など、人気アーティストによるライブステージも。
最旬の芸能人たちが一同に介してランウェイを歩き、パフォーマンスをして、会場を盛り上げる——「これで8,300円（※指定席一般）ってオトクすぎる…」と思わされるほどの豪華さだった。
◆１日いても飽きない！物欲刺激されまくりの体験ブース
TGCの「オトク」な魅力はステージだけではない。ホール入口付近や外縁は協賛企業による体験ブースでにぎわっている。
化粧品や美容機器を使用できたり、
化粧品ブランド・エレガンス クルーズのブース。専属メイクアップアーティストによるワンポイントメイクを受けた後、自撮りブースで撮影した写真をその場でスマートフォンに転送できる。新作パックやドリンクのサンプルを貰ったり、最新スマートフォンやクレーンゲーム、ライブ配信などの体験サービスも。
ライブ配信＆視聴プラットフォーム・SHOWROOMのブースでは、その場で生配信を体験できる。盛りだくさんのブースのおかげで、１日いても飽きることなく楽しめる。ブースの利用料は全て無料でオトク感満載だが、実際に使用すると「ほしい！」「またやりたい！」と購買意欲を刺激されまくりだった。
２．PRもエンタメに。女子向けイベントで「松崎しげる」と「お豆腐」が歓声を浴びる！
◆女子の祭典にまさかの登場、松崎しげる
大盛況のTGC。中盤、黒く光る衣装を身に着けたダンサーたちを引き連れてステージに登場したのは、なんと歌手・俳優の松崎しげる氏。
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMER胸元の空いた黒い衣装から日に焼けた肌を覗かせ、歌いだしたのは1977年に大ヒットした「愛のメモリー」。客席の女性たちを指差しながら、歌声を響かせる。それをバックに、黒い衣装のダンサーたちが新商品のサンプリングを行っていた。
商品の名はずばり「KUROJIRU」。累計1億5000万本突破の「すっきりフルーツ青汁」シリーズを手がけるFABIUSによる新商品だ。
「青汁」というと中高年が好む健康食品のようなイメージが強いが、すっきりフルーツ青汁は美容に関心の高い女子をターゲットにしたプロモーション展開で人気を博した。新シリーズ「KUROJIRU」も、同じく女子をターゲットに展開。炭を使ったクレンズを元に、黒糖と玄米で味をつけて飲みやすくした商品で、美容・健康・ダイエットに効果があるという。
FABIUSブースでは、KUROJIRUサンプリングに加え、執事風の黒い衣装に身を包んだイケメン外国人と２ショットを撮れる。また2018年3月に原宿にオープンしたFABIUS発のカフェにも、「インスタ映え要素」を詰め込んでいるとのこと。「黒」といえば、ということで登場した松崎しげる氏。若いモデルやタレントが目白押しのTGCにおける異色のステージ、観客たちに強烈な印象を残したに違いない。
◆まるでチーズ！オシャレすぎる「奇跡のお豆腐」
異色のステージだったのはKUROJIRUだけではない。
スポットライトが交錯するクールで近未来的な演出の中、白やシルバーを基調としたモードな衣装で現れた藤田ニコル・小林サラ・香川沙耶。３人の人気モデルが手にするのは、なんと「お豆腐」。
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMER豆腐の老舗・相模屋による“とうふを超えた奇跡のおとうふ”、「BEYOND TOFU」と名付けられたその商品は、まさに豆腐のイメージを刷新するもの。
小さな固形キューブ型で、お菓子のようにつまめるBEYOND TOFU。ステージ上でBEYOND TOFUを試食した藤田ニコルは「豆腐感がない！ チーズ！ めっちゃチーズ！ すごいの！」と興奮気味。トレンディエンジェルと田中みな実も「チーズだね！ おつまみとかにめっちゃいい」「夜中に食べたくなっても罪悪感ないですね」と絶賛。
見た目も味もチーズのようなBEYOND TOFUだが、低脂肪豆乳で作った豆腐を発酵させて作られており、乳製品不使用、160カロリー程度と抜群にヘルシーなのだ。
編集部員も配布ブースでサンプルを貰い、試食してみた。後味でほのかに大豆を感じる気がしなくもないが、９割型チーズといったところ。まさに夜食やお酒のつまみにぴったりの味わいだった。
３．日本文化を世界に！2020東京五輪に向け、オタク文化をクールに発信
◆人気アイドルがクール＆ファッショナブルに発信するオタク文化
現代日本の文化を語る上で外せないのが、アニメ・マンガ・ゲーム・アイドルなどの“オタク文化”。
それをテーマにしたのが「R４G」のステージ。「R４G」とは「Respect for Geeks」、オタク(Geeks)への尊敬という意味がこめられた、「アニメファンはもちろんのこと、トレンドに敏感な渋谷系女子、日本の文化としてアニメを愛する海外のお客様を主なターゲットとし『Anime』と『Fashion』をつなぐ新たな架け橋となる」ことを目指すプロジェクト。
「コードギアス 反逆のルルーシュ」のアニメ映像がモニターに流れると、「刮目せよ！」の掛け声とともに同アニメ主題歌「COLORS」が流れ出す。
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMERモニター中のキャラクターと同じポーズでステージに登場したのは、乃木坂46のメンバーで、アニメ好きとしても知られる松村沙友理。R４Gのシーズンビジュアルにも起用されている。
「オタク」というと最新ファッションには縁遠いようなイメージもあるが、「R４G」が提唱するのはクールでファッショナブルながら、キャラクターモチーフが随所に散りばめられた、遊び心あるスタイリング。
©マイナビ presents TOKYO GIRLS COLLECTION 2018 SPRING/SUMMER同じく乃木坂46の白石麻衣をはじめ、次々に登場する美男美女のモデルたち。いずれもとことんカッコよくキメているのが印象的だった。
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