
女優遠野なぎこさんが急逝したことが17日、分かった。45歳だった。自身の公式ブログ内で「このたび、遠野なぎこが永眠いたしましたことをご報告申し上げます」などと発表された。
近年は摂食障害や醜形(しゅうけい)恐怖症であることを公表するなどしており、SNSの更新は6月27日に、自身のなりすましアカウントへの注意喚起や、鶏肉の照り焼きを作る動画を公開するなどした投稿を最後に途絶えていた。
死去を報告した同ブログは「故人の名誉のため、死因についてもご説明申し上げます。現在、警察の見解によりますと、事故によるものであり、自死ではございません」と明かし、「故人は、生前も大切な愛猫のために日々懸命に生きておりました。どうか、皆さまにおかれましても、その想いをご理解いただけますと幸いです」とつづった。
関係者などによると、4日に遠野さんの都内の自宅マンションから遺体が発見された。腐敗しており警察がDNA型の鑑定をすすめていた。玄関など施錠されており物色された痕跡などもないため、警察は事件性はないと見ているという。
遠野さんは神奈川県出身で、幼少期から子役として活躍した。94年にレギュラー出演したテレビ朝日の連続ドラマ「嫁の出る幕」からは本名の青木秋美から遠野凪子へ名前を変えて活動。95年にはNHK大河ドラマ「八代将軍吉宗」出演を果たし、99年NHK連続テレビ小説「すずらん」でヒロインの常盤萌役にも抜てきされるなど多くの作品で活躍した。
その後も01年の映画「日本の黒い夏-冤罪」で好演し、日本映画批評家協会新人賞を受賞。00年代前半に放送された昼ドラのヒロイン役などでも印象深い演技をみせた。2010年5月から現在の芸名で活動し、バラエティーでも活躍した。
プライベートでは幼いころから両親に虐待を受けていたことを明かしており、3度の結婚や不倫を繰り返すなどした母親の姿などが原因で摂食障害や人格崩壊となったことなども告白。自傷行為経験があることをインタビューなどで語ったこともあった。
遠野自身もこれまで09年から3度の結婚を経験していたが、いずれも100日未満で離婚。23年2月に結婚した3度目の夫とはわずか2週間で別れていた。また、かつて自身を虐待していた母親は22年に自殺で亡くなっている。
芸能活動では当初は芸能事務所に所属していたが、昨年秋ごろからはフリー状態となったことをブログなどで明かしていた。