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2023年2月開幕のフェルメール展出品作品を発表 - アムステルダム国立美術館



「牛乳を注ぐ女」国立美術館


「天秤を持つ女」ワシントン・ナショナルギャラリー


「真珠の耳飾りの少女」マウリッツハウス

アムステルダム国立美術館は、2023年2月10日から6月4日まで開催されるフェルメール展に出品される作品リストを公表しました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/333334/LL_img_333334_1.jpg
「牛乳を注ぐ女」国立美術館

■全出品リスト(アルファベット順)
https://www.atpress.ne.jp/releases/333334/att_333334_1.pdf

オランダ国内外からの出品作品からなるフェルメール展は史上最大規模となります。

特別展に先立ち、学芸員、修復家、科学者などから構成されるチームが最先端技術を用いてフェルメールの最新研究を行なっています。それにより、フェルメールの人生と作品、芸術性、構成の動機、そしてその手法などが明らかになってきました。

オンラインでのチケット販売は始まっています。

アムステルダム国立美術館タコ・ディビッツ館長は、「この展覧会は、こんなにも多くのフェルメール作品を一度に見ることができる絶好の機会です。フェルメールファンだけでなく、科学者、修復家、歴史学者などにとってもまたとないチャンスです。この展覧会のために、貴重なフェルメール作品を貸与してくださった世界中の美術館、機関に心から感謝いたします。」と述べました。


■フェルメール展
フェルメール展に出品される作品数は、ヨーロッパ、アメリカ、そして日本から貸し出される28作品あまりです。特に、フリックコレクションからは、「中断された音楽の稽古」、「士官と笑う娘」、「婦人と召使い」の貴重な3点が出品されます。フリックコレクションのあるニューヨーク以外の場所で、この3点が同時に展示されるのは初めてのこととなります。3点の内、2点は展覧会に先立ち、アムステルダム国立美術館で詳細な調査が行われました。

他にも、ハーグのマウリッツハウス王立美術館から「真珠の耳飾りの少女」、フランクフルトのシュテーデル美術館から「地理学者」、ダブリンのアイルランド国立ギャラリーから「手紙を書く女と召使い」、ワシントン・ナショナルギャラリーから「天秤を持つ女」、ベルリンの絵画館から「紳士とワインを飲む女」、ニューヨークのメトロポリタン美術館から「リュートを持つ若い女」、パリのルーヴル美術館から「レースを編む女」などの作品が出品されます。

ドレスデン絵画館の「窓辺で手紙を読む女」も、修復後オランダ初公開となります。国立美術館では、「牛乳を注ぐ女」、「小路」、「手紙を読む女」、「恋文」の4点を所蔵しています。

フェルメール展は、アムステルダム国立美術館での単館開催で、2023年2月10日から6月4日まで。


■新しい調査研究
最新の調査研究により、彼の社会的地位、住環境、他の画家や住民との接点など、フェルメール自身と彼を取り巻く環境に関する新しい発見がありました。
最新の画像解析技術によりフェルメール作品の詳細な調査も進んでいます。国立美術館、マウリッツハウス王立美術館、アントワープ大学の学芸員、修復家、科学者などからなるチームがフェルメール作品の調査を行なっています。この調査には、高精度なMacro-XRF、RISスキャン技術などが使われています。

最新の調査によると「牛乳を注ぐ女」には、新しく、瓶ホルダーと火鉢の二つが発見されました。これらはフェルメール自身により、塗りつぶされたオブジェです。また、最新のスキャンでは、ワシントン・ナショナルギャラリーの「天秤を持つ女」にも、新しい下絵部分が発見されています。フェルメールは絵を描く時に熟考を重ね、遅筆の画家と一般的には思われていましたが、その考えは覆されました。彼の作品は内向きで熟慮の結果のように見えるかもしれませんが、実際の彼の制作方法は技巧的で厳密であったと言えます。

フェルメール展担当学芸員でアムステルダム国立美術館のグレゴールJ.M.ウェーバー絵画部門部長は、「フェルメールの制作技術は謎に満ちていました。あのような神秘的な光と色彩はどのようにして描かれたのだろうか?調査によって明らかになった、黒い絵の具で描かれた最初のスケッチを見ると、彼の制作方法がよく理解できるようになりました」と述べています。


■ヨハネス・フェルメール
ヨハネス・フェルメール(1632-1675)はデルフトで生まれ生涯、この町で過ごしました。その静寂に包まれた室内画、類い稀な光と影、色彩の使い方、そして散りばめられた寓意など多くの人を惹きつけてきました。同時代の画家レンブラントと対照的に、現存する作品数はたったの37点です。

フェルメール展担当学芸員でアムステルダム国立美術館のピーター・ルーロフ絵画彫刻部門部長は、「デルフトのスフィンクスとも称されるフェルメールの神秘性は、150年もの間、彼の名声と共に画家に代名詞とも言われてきました。彼の人生を紐解くことにより、フェルメールの神秘に一歩ずつ近づくことができます。」と述べました。


■フェルメール展チケット
チケットは国立美術館のウェブサイトから購入できます。
Rijksmuseum website: https://www.rijksmuseum.nl/en/tickets/articles

■出版物
フェルメール Vermeer
展覧会に合わせてフェルメールの新発見を紹介した図録が出版されます。フェルメールの全作品が掲載されます。
著者 :グレゴールJ.M.ウェーバー、ピーター・ルーロフ、他
デザイン:イルマ・ボーム
320ページ、オランダ語・英語。ドイツ語、フランス語版も準備中。
Hannibal Booksとの共同出版

ヨハネス・フェルメール - 信念、光とリフレクション
Johannes Vermeer. Faith, Light and Reflection
著者 :グレゴールJ.M.ウェーバー
デザイン:イルマ・ボーム
168ページ、オランダ語・英語版
出版 :国立美術館

ミッフィー×フェルメール Miffy×Vermeer
デザイン:イルマ・ボーム
40ページ、オランダ語、英語
出版 :国立美術館、メルシス社


■オンライン・エクスピリエンス
フェルメール作品の美しいディテール、そこに秘められた物語、彼の人生や制作方法などを網羅したオンライン・エクスピリエンスが、国立美術館のウェブサイトに2023年1月完成予定です。


■シンポジウム
マウリッツハウスと共同で、2023年3月に最新の研究結果の発表の場として、2日間にわたりシンポジウムが開催されます。

フェルメール展は、Ammodo社とRijksmuseum International Circleの協力で開催されます。
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