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大阪万博のチケット、視覚障害者「買えない」 団体が主催者側に抗議


2025年大阪・関西万博の前売り入場券購入において、視覚障害者が困難を抱えている状況が明らかになっている。オンライン購入は視覚が不自由なため難しく、コンビニの端末には障害者向けチケットの選択肢がない。全盲の女性が特別割引チケットを購入しようとするも、登録作業ができず、コンビニでも購入ができなかった。日本国際博覧会協会はこの問題を認識し、改善を進める意向を示している。これは「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げる万博の意義と乖離しており、視覚障害者への配慮が求められている。

 4月13日に開幕する2025年大阪・関西万博の前売り入場券を視覚障害者が買えない状況となっている。オンラインによる購入は画面が見えないので難しく、コンビニエンスストアの端末には障害者向けチケットの選択肢がないからだ。

 一人一人の多様性を認める「いのち輝く未来社会のデザイン」を理念に掲げる万博。しかし、大阪府視覚障害者福祉協会は24年12月、日本国際博覧会協会に要望書を提出し、「チケット購入すらできない状況にがくぜんとしている」と抗議した。

 大阪府高槻市の全盲の女性(75)は障害者向けチケット「特別割引券」を購入しようとした。しかし、電子チケットを買うにはスマートフォンなどから「万博ID」登録といった作業が必要になる。1人暮らしで頼める家族がいない女性には難しかった。

 紙のチケットはコンビニか旅行代理店で扱っている。だが、コンビニに行って店員に聞いてもマルチメディア端末のチケット一覧の画面には特別割引券が表示されず、購入できなかった。

 旅行代理店では、人気のパビリオンに入るために来場日時を予約してチケットを有効化させるにはやはり万博IDの登録が必要だと聞かされ、代理で登録するのは難しいと告げられた。

 日本国際博覧会協会に毎日新聞が質問状を送ったところ、コンビニでの販売は端末の操作が複雑にならないように「券種を絞っている」ため、障害者向けの特別割引券を扱っていないと回答。旅行代理店がどのように対応しているかについては「(詳細を)協会では承知していない」と答えた。その上で「今回のご意見を踏まえ、(旅行代理店に対して)改めて対応のお願いを進めていく」とした。

 女性は「特別扱いをしてくれとは言いません。せめて、行きたい人がみんなチケットを買えるような状態をつくってほしい」と話した。【黒川晋史】

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