
イスラム組織ハマスに連帯するイエメンの親イラン武装組織フーシ派は7日、イスラエルが4日以内にパレスチナ自治区ガザ地区への人道支援物資の搬入を認めなければ、近海を航行する船舶への攻撃を再開すると警告した。ロイター通信などが報じた。ガザ地区の恒久的な停戦に向けた協議が停滞する中、圧力を強めた形だ。
ガザ地区では1日に停戦の第1段階が終了したが、イスラエル軍の完全撤退を含む第2段階に向けた交渉は進展していない。ハマスが第2段階に進むよう求めているのに対し、イスラエルは第1段階の延長を要求しており、2日以降はガザを封鎖して支援物資の搬入を差し止めている。
報道によると、フーシ派のアブドルマリク・フーシ指導者は「仲介国の努力のため、4日間の期限を与える」とし、人道支援が再開しなければ「イスラエルに対する海上作戦」を再び始めると語った。フーシ派は今回の停戦が始まるまで、紅海などを航行する船舶やイスラエル領内にミサイル攻撃などを繰り返していた。攻撃が再開すれば、世界の海運に影響が及ぶ。
仲介国エジプトの発表によると、ハマスの代表団は7日、停戦交渉のためカイロに到着した。ただ、双方の隔たりは埋まっておらず、事態の打開は見通せない状況だ。【カイロ金子淳】