
「お前はバカだ」などと部下を強く叱責するパワーハラスメントをしたとして、群馬県警は17日、沼田署長の男性警視を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分としたと発表した。17日付で刑事部理事官に異動する。
監察課によると、警視は24年11月~25年1月、部下の職員が業務報告などをする際に「全部お前の責任だ」「反省しろ」「お前はバカだ」「お前は暗いんだよ」「お前は最低だ」などの不適切な発言を繰り返した。また、この職員が予算措置が必要な業務報告をした際にはほかの職員の前で「たかってお金をもらおうとするな」などと威圧的に発言した。
叱責を受けた署員は健康面で「深刻な不調」を来しているという。警視は「指導のつもりだった。私の責任であり、大変申し訳ないことをした」などと話しているという。
県警は「地域の安心安全を担う警察署の最高責任者である署長が、このような事案を起こし、県民の皆様の警察に対する期待と信頼を裏切ってしまったことは誠に遺憾であり、深くお詫び申しあげる」などとするコメントを発表した。
県警は25年1月に警視によるハラスメントのうわさを認知し調査していたという。このハラスメント事案に関連し、同日付で副署長の男性警視も所属長注意の処分を受けた。【加藤栄】