パリ・オリンピック開幕(26日)まで10日を切った17日、パリのイダルゴ市長がトライアスロンなどの競技会場となるセーヌ川を泳ぎ、水質悪化が懸念される川の安全性をPRした。
泳いだのはパリ市庁舎近く。朝方のパリは肌寒く、ウエットスーツを着用したイダルゴ市長はTシャツ姿の大会組織委員会のエスタンゲ会長とともに川に入った。平泳ぎからクロールに切り替えながら、5分ほど泳ぎを披露した。
水質汚染が問題視されたセーヌ川では1923年から遊泳が禁止されたが、下水の流入を減らす施設の建設などで徐々に改善。パリ五輪では「泳げるセーヌ川」をうたっている。大雨などの増水時の下水の流入による水質悪化は根本的に解決されたとは言えないが、今回のパフォーマンスで懸念の払拭(ふっしょく)を狙った形だ。
エスタンゲ氏はセーヌ川を「パリの偉大な象徴で素晴らしいレガシー」と語り、今回のパフォーマンスは「とても重要なことだ」と、大会準備を予定通り進めていくことを強調した。【パリ岩壁峻】