ベルギー王室も節電推進＝外観消灯、電球ＬＥＤに

　【ブリュッセル時事】ロシアによるウクライナ侵攻の余波で、欧州がエネルギー危機に見舞われる中、ベルギーでは王室までが節電に乗り出した。地元メディアの報道によると、既に王宮外観のライトアップを取りやめたほか、電球を消費電力の少ない発光ダイオード（ＬＥＤ）に変更し、不必要な照明は消灯しているという。 　ベルギー紙ラーツテ・ニュース（電子版）によると、フィリップ国王が執務を行う王宮はエネルギー消費が多いとされ、今秋始まる改装の一環で二重窓の設置なども行われる予定だ。太陽光パネルの取り付けも検討されているが、ガラス屋根が多く導入は難しいとみられる。 　ベルギーのデクロー首相は８月下旬、エネルギー価格高騰で「今後５～１０年は厳しい冬を迎えることになる」と述べ、経済の先行きに強い懸念を示した。政府は、電気料金などの付加価値税（消費税に相当）を２１％から６％に引き下げているが、これを来年３月末まで延長すると決定。政府施設についても冬場に向けて空調の設定温度を１９度と定め、照明も夜７時から朝６時まで消灯するなど節電に努めている。　【時事通信社】 〔写真説明〕ベルギーのフィリップ国王が執務する王宮＝９月２２日、ブリュッセル