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観測ロケット打ち上げ=極超音速機エンジン飛行試験―防衛装備庁の受託研究・JAXA


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日午前5時、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で、観測ロケット「S―520」RD1号機を打ち上げた。RD1号機は、音速(マッハ1)の5倍以上で飛ぶ極超音速旅客機の実現に必要な空気吸い込みエンジン(スクラムジェットエンジン)の試験用機材を搭載。超音速で飛行しながら燃焼試験を行い、開発に必要なデータ取得を目指す。  スクラムジェットエンジンは、燃焼に必要な酸素を超音速飛行中に空気から取り入れる。通常のロケットエンジンのように液体酸素を搭載する必要がなく、極超音速旅客機や宇宙と往復するスペースプレーンなどの基盤技術として期待されている。  RD1号機は全長9.15メートル。高度約150キロに到達後、最上段の試験用機材を分離する。降下しながら速度を上げ、高度約50キロでマッハ5.5に到達し、約6秒間エンジンの燃焼試験を行う。実際の飛行中の燃焼データを、地上の風洞試験やシミュレーションの精度向上に役立てる。  スクラムジェットエンジンはミサイルの長射程化や弾頭の小型化につながる利点があり、各国が開発を進めている。今回の燃焼試験は、防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」による受託研究の一環で、同庁が研究費約18億円を提供。得られたデータを極超音速誘導弾などの開発に生かすことを期待している。   同制度をめぐっては、日本学術会議が2017年、過去の戦争協力への反省や、研究の自主性維持の観点から「政府による研究への介入が著しい」と懸念を示す声明を公表。JAXAは、(1)宇宙基本法に示される平和利用の基本理念に沿う(2)研究成果の公表も制限されない―ことなどを確認したとしている。(了)【時事通信社】
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