実際、「なかなか寝つけない」「寝ても疲れがとれない」など、睡眠の質を改善したいと思っている方も少なくないのでは?
そこで、睡眠の質を高めるためのポイントやNG行動について、たまきクリニック院長の玉木優子先生にお話を伺いました。
温度・湿度・音・光・風・感情・疲労などによる刺激を避け、就寝時間に「メラトニン」というホルモンをしっかり分泌させるのが重要だといいます。
そこで、つい何気なくやってしまいがちなNG行動を具体的に教えていただきました。
「ベッドでスマホを見る、冷やしすぎ、暑すぎ、カフェインなど覚醒作用のあるものの摂取、食べ過ぎ飲み過ぎ、空腹などがあげられます。
寝る前に喧嘩したり、仕事のことをずっと考えていたりと、心配や不安を引きずるのも避けたほうがいいです。逆に、はしゃぎすぎにも気をつけましょう」(玉木先生)
「就寝時間にメラトニンをしっかり分泌させるために、朝起きたらカーテンを開け、目から明るい太陽の光を入れることが大切です。
曇りや雨の日でも構いません。
朝決まった時間に起き、同じ時間に就寝する規則的な生活を心がけることで、体内時計のリズムが整いゆったりと眠ることができます」(玉木先生)
そのほか、日中に適度な運動をする、寝る前に刺激物を摂取するのを避ける、入眠前にストレッチや入浴をしてリラックスすることも有効だそうです。
「睡眠導入剤と異なり、漢方薬は『気』の乱れを整え、流れを改善することで、良い眠りに導いてくれます」(玉木先生)
具体的には、心身が疲れて眠れないときの不眠症や神経症には「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」、虚弱や体力中等度ほどの体質で心身が疲れて、血色が悪い人の不眠や精神不安には「加味帰脾湯(かみきひとう)」、怒りやすい、イライラがあるなどの不眠や神経症などには「抑肝散(よくかんさん)」が用いられるのだそう。
なお、漢方薬の処方は体力や体質、生活様式などさまざまな要素をふまえて判断されるため、同じ症状でも異なる処方がされることもあるのだとか。
専門医の診察を受けてから服用することをおすすめします。
「朝起きると体がだるい」「日中に眠くなる」…なんて症状が見られたら、睡眠の質が原因かもしれません。
ぜひこの機会に睡眠の質を見直して、心も体も健やかな毎日を目指しましょう。