今回の記事は、色とりどりの花の周りをひらひらと舞う、ちょうちょのリボン刺繍のご紹介です。
基本のステッチで簡単に刺すことができるちょうちょの刺繍の刺し方と綺麗に刺すためのポイントを写真付きで解説します。
愛らしいちょうちょを、リボンを使って刺してみましょう♡
リボンでちょうちょを刺してみよう
リボンで花の図案を刺したあと、少し物足りないと感じてしまうことはありませんか?そんなときは、花の周りに生き物のモチーフを刺してみましょう。鳥や虫などが刺せるようになると、それだけで一気に表現の幅が広がり、作品を華やかにすることができますよ。
そこで今回は、花に誘われて空を舞う優雅なちょうちょの刺し方をご紹介したいと思います。針と糸とリボンがあれば刺すことができるので、花以外のリボン刺繍にも挑戦してみたいという方はぜひ挑戦してみてくださいね。綺麗に刺すポイントとちょうちょの図案も掲載するので、そちらも参考にしてみてください。
それでは早速、ちょうちょをリボンで刺してみましょう!
準備するもの
- リボン刺繍針
- リボン:好きな色
- 刺繍針
- 刺繍糸:グレーか黒
- 布(木綿、リネンなど)
- 刺繍枠(必要であれば)
- ハサミ
刺したいちょうちょの色に合わせたリボンを用意しましょう。モンキチョウやモンシロチョウは単色で刺しやすいですが、ピンクや水色で刺してもとても可愛いですよ。触角を刺す刺繍糸はグレーや黒などの濃い色がおすすめです。
準備するものについては、こちらの記事に詳細が載っているので参考にしてみてください。
https://www.veltra.com/jp/yokka/article/ribbon-embroidery-beginners/?sid=1554
ちょうちょの刺し方
図案を写す
好きな布に図案を写していきます。図案の写し方はお好みで大丈夫です。ちょうちょの形は少し複雑なので、羽のバランスを見ながら丁寧にゆっくりと写しましょう。
用意したリボンをカットして、リボン刺繍針に通す
ちょうちょの羽を刺すのに使うリボンを用意します。今回は爽やかな水色にしてみました。先端は玉結びして布から抜けないようにしましょう。リボンの玉止めの仕方は先ほどご紹介した記事を参考にしてみてくださいね。
ちょうちょの羽(上部分)を刺す
ちょうちょの羽は、ストレートステッチで刺していきましょう。はじめに、右側の羽の上部分を上から下にストレートステッチで刺します。
そのまま続けて左側の羽も同様に刺します。
ちょうちょの羽(下部分)を刺す
次に、羽の下部分を刺します。気にならない方は上の羽と続けて刺してかまいません。
はじめに右から刺しましょう。上の羽よりも小さなストレートステッチにすると、バランスの良いちょうちょになります。リボンを少し強めに引いて、幅がやや細くなるように刺しましょう。
刺繍糸と針を用意する
ちょうちょの触覚を刺すのに使う刺繍糸(2本どり)をカットして、刺繍針に通し、玉止めします。今回は、優しい雰囲気のグレーを用意しました。
ちょうちょの触覚を刺す
ちょうちょの触覚も、羽と同様にストレートステッチで刺します。長さはお好みで問題ありません。
お好みで模様を刺す
ここまで刺してみて、少し物足りないという方には模様を付けてあげるのをおすすめします。
上の羽の真ん中部分に、先ほど用意した刺繍糸でフレンチノットステッチ(2回巻き)を刺すと、ちょっとしたアクセントになって可愛いですよ。
完成!
ちょうちょの刺繍が完成しました! 小さくても存在感抜群でとても可愛いです。
ふんわりとしたリボンの羽が、いまにも空へと羽ばたきそうですね。
綺麗なちょうちょを刺すポイント
綺麗なちょうちょを刺すために気をつけたいポイントを2つお伝えします。
羽の上部分はふんわりと刺す
ちょうちょの羽を刺すときにリボンを強く引き過ぎてしまうと、平面的になってしまいちょうちょの可愛らしさが半減してしまいます。優しくリボンを引いて、布から少し浮いているくらいを目安にふんわり刺しましょう。生き物なので、立体感があるとよりリアルに見えますよ。
羽の下部分はタイトに刺してメリハリをつける
ちょうちょの羽は下よりも上の方が大きいですよね。そのため、好みにもよりますが、下の羽は上の羽と比べて大袈裟に小さく刺した方がバランスよくメリハリのある仕上がりになります。ちなみに、今回は上下の羽をしっかり刺しましたが、小さな蝶にしたい場合は上の羽を刺すだけでも十分可愛らしいちょうちょができますよ。
あの世からの使い?ちょうちょが持つ意味をご紹介
刺繍をする前に、刺すモチーフの意味について調べると、意外な発見があります。今回は、ちょうちょが持つ象徴的な意味をご紹介しますね。
春になるとよく見かけるちょうちょですが、仏教では あの世とこの世を行き来できる神聖な生き物 とされているそうです。サナギから綺麗な姿へと変貌を遂げる姿が生まれ変わっているように見えることから、 「輪廻転生」 の象徴とされ、亡くなった人の魂をあの世へと運んでくれる存在と言われています。こうしたことから、ちょうちょは仏様の使いとして、仏具の装飾にもよく使われています。
このような逸話から、戦国武将はちょうちょを 「復活」 や 「不死不滅」 の象徴として家紋に用いました。あの平家や織田信長も、アゲハ蝶を家紋にしたといいます。
西洋でも、ちょうちょは キリストの復活を暗示する生き物 だと言われているそうですよ。
こうした神聖なイメージがある一方で、あの世からやってくる 「死者の化身」 と恐れられる側面もあります。この世に未練を残して亡くなった人をイメージさせる不吉な存在と怖がられることもあったようです。
このように幻想的な雰囲気をまとっているちょうちょですが、リボンで刺すととても可愛らしい仕上がりになるのが不思議ですね。
生き物の刺繍はほかにもたくさん!
今回は、リボンで作るちょうちょの刺し方をご紹介しました。
生き物のリボン刺繍には、ほかにも小鳥や魚、ミツバチなど、さまざまな種類があります。作品に彩りを添えたいときや、お花だけだと少し物足りないときなどに、生き物が刺繍されるだけで一気に華やかになりますよ。
他にも、ステッチの組み合わせ次第でいろいろなモチーフが刺せるので、自分の好きな生き物の刺繍に挑戦してみてくださいね。
karin
余暇プランナー
針仕事をしながらお茶を飲むのが日々の癒し。 ビーズやスパンコールでキラキラなフランスのオートクチュール刺繍に魅せられて、そこからリボン刺繍やフランス刺繍にも手を出し…、手芸用品を見るとついつい財布の紐が緩んでしまうのが悩みの今日この頃。 不器用でも初心者でもハンドメイドを楽しめる、そんな記事を発信していきたいと思っております!