ネイティブハワイアンに数百年前から問題解決の方法として伝わってきた、ホ・オポノポノ。これを現代に実践しやすい方法としてアレンジされたのが「セルフ・アイデンティティ・スルー・ホ・オポノポノ(以下、ホ・オポノポノ)」です。そのメソッドには心のバランス、自分の軸、環境との調和といったヨガとの共通点や、日々をハッピーに生きるヒントがありました。
ホ・オポノポノとは
古来ハワイのホ・オポノポノとは、複数名で議論することで問題を解決する手法でした。一方で、現在実践されているものは、ハワイの人間州宝として認定された伝統医療のスペシャリスト、故モーナ・ナラクマ・シメオナ女史が自らの力で問題を解決できる方法としてアレンジしたもの。モーナ女史は「人に頼るのではなく、自身で問題を解決すべきである」と考えたのです。
ホ・オポノポノとヨガに共通するキーメッセージ
「ほんとうの自分」を生きること
ホ・オポノポノでは、人が思い通りに生きていけないのは、潜在意識=インナーチャイルド(内なる子ども、ウニヒピリ)の中にある記憶が原因であるとしています。そして、ホ・オポノポノのセルフクリーニングを通してこの記憶を手放し、ゼロの状態を目指していくのです。
ゼロの状態を取り戻してくこと、すなわち「ほんとうの自分」で生きていく、それはヨガにも共通点があるといえます。
ヨガの教えのベースとなっているヨガ哲学(ヨガ的な考え方)では、“ヨガとは、究極のゴールであるモークシャ(自由)に向けた生き方である”と説いています。そのゴールにあるのが「ほんとうの自分」。本来の自分と今の自分、一致しているはずのふたつが離れてしまっている、それを繋いでいくことが心と体のバランスを整えていくことと考えられます。
ヨガではアーサナ(ヨガポーズ )や瞑想などによって、心と体を整えていきます。ホ・オポノポノでもクリーニングを通して、自分自身のバランスを整えること、周りの環境とのバランスを整えること、自分の軸を整えることを目指していきます。
4つの言葉を唱えるだけで叶うセルフクリーニング
では具体的にどのようにクリーニングしていくのでしょうか。いますぐにでも実践できるホ・オポノポノのセルフクリーニングをご紹介します。
1) 「愛しています」
2) 「許してください」
3) 「ありがとう」
4) 「ごめんなさい」
この4つの言葉を繰り返し唱えるだけで良いとされています。また、全てを言わなくとも、1つや2つだけでもよいのです。順番にもルールはありません。そのときどきで心地よく感じる言葉、順番でクリーニングをしてみましょう。
実際、ヒューレン博士は「愛しています」という言葉の中に、他の3つの言葉「ありがとう」「ごめんなさい」「許してください」が含まれていると考え、「愛しています」としか唱えていないそうです。また、声に出さずに心の中で唱えるだけでよいとのこと。
ハワイとヨガ好きライターのホ・オポノポノ実践術
ハワイをこよなく愛し、ヨガを学んでいる最中の筆者。同時に3人の乳幼児を育てるワーキングママでもあります。そんな私が日々を過ごす中で「ホ・オポノポノ」を実践しているシーンをご紹介します。
・自身の失敗を反省したいときに
日々生きている中で反省したい局面が多々出てきます。子育てのこと、仕事のこと、振り返るときはひと呼吸おいて、4つの言葉のうち、そのとき出てくる言葉を繰り返し心の中で唱えています。最近は英語で「Thank you」「I love you」と唱えるのがしっくりきています。
・1日のおわりに
就寝前や子どもの寝かしつけが終わったあと、ハワイの好きな場所を一度頭に思い浮かべてからクリーニングをします。毎日ではありませんが自宅でヨガをする前、もしくは後にも実践しています。睡眠不足になりがちな日々ですが、就寝前のベッドで唱えていると不思議とすっと眠気に誘われ、気持ちよく眠りにつけています。
ちょっとした時間にすぐに実践できるホ・オポノポノのクリーニング、皆さんも日々の習慣に取り入れてみませんか。