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現代社会でも活かせる食養生のメソッド



日頃から健康を意識している方は、食事内容や方法を見直すといった、食から健康へアプローチすることを実践している方も多いかもしれません。この連載では、中国生まれの東洋医学のメソッドが入った「食養生」について、実際にその知識を取り入れている筆者が、基礎知識や効果についてご紹介します。第4回は、現代社会で活かす食養生メソッドについてです。


選ぶ力が求められる現代の食養生

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こちらの記事に目を通してくださる皆さんは、健康やヨガ、食に興味を持ち、健康に気を遣って生活をしている方も多いでしょう。ただ、情報に振り回されて頭がパンパンになって情報迷子になっている方や、面倒だからもういいや!と途中で投げ出してしまう方もいらっしゃると思います。
現代はインターネットでなんでも調べられる時代です。目先の栄養やダイエット(痩せたい!綺麗になりたい!という欲求)を刺激するものが現れては消えていくなかで、偏った「枝葉の情報」だけでなく、自分にとって本当に必要な「根っことなる情報」を見極めることが重要です。

太陽のリズム

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皆さんは毎日3食欠かさず食べますか?昔から朝食抜きに慣れているので食べると具合が悪くなるという方、朝は欠かさず食べるという方と、タイプはそれぞれです。
体にとっては「両方正しい」といえます。正確には、起きてすぐの朝食より、多少体を動かしたり、太陽を浴びて散歩したりといった後に朝食をいただくことをおすすめします。
食養生では『太陽のリズム』があると言われており、朝は発散(デトックス)の時間とされています。ヨガに親しんでいる方が毎朝、日の出とともに太陽礼拝や呼吸法を通して日々に感謝しながら体を目覚めさせるのも同じです。
私自身もヨガに出会ってから8年ほど経ちますが、毎朝5時には自然に目覚め、少し活動をして小腹が空いてからブランチをとるようになりました。おかげで丸一日疲れ知らずな体で長く楽しめ、日々快適そのものです。
おさらいですが、食養生ならではの特徴である“健康のために大切な5つ優先すべき順の項目”は、

心→太陽→空気(呼吸)→水→食

この項目からも、太陽は心の次に重要なものです。
太陽のリズムでは、昼は消化・吸収(貯蔵)、夜は修復(免疫力を高める)時間だと言われています。
日本でも、鎌倉時代に中国から禅宗が入ってくるまで庶民の食事は「あさげとゆうげ」の一日2回だったそう。食養生では、食べる回数よりも旬の食材を丸ごといただくことを目指し、良い習慣を定着化させることが本来の自然のリズムに合った生活だと考えられています。

穀物5:野菜2:動物1

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人間の歯は32本あります。前歯4本で植物を噛み切り、犬歯2本で肉を噛みちぎり、臼歯26本で穀物をすり潰します。歯の割合から、私たち人間は穀物を主食として生きる動物であることがわかりますよね。
食養生2でもお伝えしましたが、咀嚼は消化吸収の手助けになりますが、食べ過ぎは万病の元になるため、程良い「腹7分目」を目指しましょう。食事のバランスは、穀物5:野菜2:動物1の比率でいただくのがポイント。
お祝い事など心を喜ばせる華やかな「ハレの食事」と、日常的に体を喜ばせる「ケの食事」を上手く使い分けて、間食をしたい時も心に負担がかからないものを選択しながら美味しくいただきましょう。

精製された食べ物

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スーパーやコンビニに行けば、豊富な品揃えかつ、精製された食べ物が溢れています。食材の調達は、今までの食養生連載でお伝えしたメソッドを実践できるチャンスです。
調味料はできるだけ自然のものを選び、旬の食材を丸ごといただくことを意識しながら選び、穀物5:野菜2:動物1の割合で一度の食事を摂る。朝食は、早起きをして少し体を動かしてから食べると、消化不良にならず美味しくいただけ、一日を快適に過ごすことができます。私たちが注意するのはただこれだけです。

本当に重要なことは数が少なくシンプル

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現代の食養生とは、本当に重要なことが何かを知り、情報を四捨選択することだと言えます。四捨選択のための基準をしっかり頭に入れておけば、どんな真新しい健康法が登場しても慌てて飛びつくこともなくなります。思い切って、今ご自身が手にしている健康情報を手放すのも、心が喜ぶ第一歩かもしれません。
四季折々の旬の食材を楽しめる日本に生まれたことに感謝をして、エネルギー溢れる自然の食べ物をバランス良くいただくこと。地球が規則的に回転するように、私たち自身も自分のサイクルを適切なものに戻し、何より心一番の生活を心がけていきましょう。

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