皆さんは普段体を動かす時、どんな飲み物を取り入れていますか?美味しいから、何となく体に良さそうだから、など理由は多々ありますが、実は皆さんの自宅にもあるドリンクが運動パフォーマンスを上げてくれるアイテムなのをご存知ですか?今回は、運動を始める前と後の効果に注目し、手軽に取り入れられる身近なドリンクをご紹介していきます。
■運動の前
体温も低く目覚める前の状態にある体を、よりスムーズに、運動に適した状態に導いてくれる飲み物を選んでみましょう。
ミネラルウォーター
私たちの体に不可欠なミネラルを補うのに有効なミネラルウォーター。何気なく手に取っているミネラルウォーターも「硬度」によってその成分は異なり、運動効果を高める効果があります。硬度というのはカルシウムとマグネシウムの含有量によって決まり、WHO(世界保健機関)が定める基準では、水1Lあたり硬度120mg未満が軟水、120mg以上が硬水とされています。運動前には、カルシウムとマグネシウムをより多く摂取できる「硬水」がよりおすすめです。骨の形成に不可欠な栄養素であるとともに、血液をサラサラにし、筋肉の収縮やたんぱく質の合成といった筋肉に関連する作用で運動時の体の状態を高めてくれます。
コーヒー
コーヒーの持つ苦みや酸味が苦手であったり、カフェインの摂取を避けたりしている人もいるかもしれません。ただ、プロスポーツ選手も実践するほど、運動前のコップ一杯のコーヒーにはさまざまな有効成分が含まれています。
緑茶
昔から健康維持のために飲まれてきた緑茶。緑茶に含まれる主な成分として、カテキンとカフェインがあります。カフェインによる効能は前述のとおりですが、渋み成分であるカテキンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用と殺菌作用があります。また、近年は白色脂肪細胞を分解するリパーゼを活性化するため、脂肪の分解と燃焼効率を高めるダイエット効果にも注目が集まっています。利尿作用もあるため、体内の余分な老廃物を排出し、むくみを改善する働きもあります。コーヒーと同様に体内へのカフェイン吸収を踏まえ、運動15分前までに飲むのがポイントです。
■運動の後
運動をした後にどんな飲み物で体をケアするかによって、運動の効果やその後の体の状態も変わってくるもの。体内に溜まった疲労物質を排出し、体の修復を促す飲み物を選びましょう。
オレンジジュース
飲食店やコンビニなどでもお馴染みのオレンジジュースですが、ビタミンCやクエン酸などスポーツをするうえで欠かせない栄養素が豊富に含まれています。ビタミンCには運動によって発生した活性酸素で体が酸化するのを防ぐ抗酸化作用のほか、免疫力向上、コラーゲンの合成、ストレスを和らげる作用もあります。クエン酸には疲労物質のもとである乳酸を代謝させ、疲労回復を促す効果があります。成分表示を確認し、100%ストレートタイプのものを選びましょう。
炭酸水
炭酸水のシュワシュワとはじける泡の正体は二酸化炭素です。この二酸化炭素が体内に入ると、血液内の二酸化炭素濃度が上がり血管が拡張するため、血流や新陳代謝がアップし、疲労回復を促進する効果があります。炭酸の刺激によって胃腸の働きも活発になるため、便通改善などのデトックス作用も期待できます。ペットボトル商品の中には硬度の高い天然の炭酸水も販売されているので、ミネラル補給の観点から試してみるのもおすすめです。