作家・染井為人による「クズとワルしか出てこない」と話題の傑作⼩説を実写映画化した、狂乱のサスペンス・エンターテインメント『悪い夏』(3月20日公開)がついに完成!2月17日には都内ホールで完成披露上映会が実施され、主演の北村匠海、共演の河合優実、窪⽥正孝、⽊南晴夏、伊藤万理華、毎熊克哉、箭内夢菜、そして城定秀夫監督が参加した。
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映画のタイトルにちなんで「ワルい」ところをフリップに書いて告白。北村は「サプライズが苦手です」と明かし「喜べない。というか喜んでいるけれど、それを全く表に出せない。頑張って嬉しそうなお芝居をするけれど、その芝居がド下手」と打ち明けた。
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「芝居がド下手」との言葉に窪田から「え?役者だよね?」とツッコミを受けると、北村は「しんどい瞬間があって…。ありがたいけれど、申し訳ない気持ちになって…。極力やめていただきたい」と、サプライズはNGだと苦笑していた。一方、河合は「方向音痴」が自身のワルいところだといい「わざとではないし、悪意はないけれど、生まれてからずっと方向音痴。建物内が一番わからない。ドアを開けたらどっちに行けばいいのかわからなくなる」とうなだれていた。
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満員御礼で迎えたこの日、真面目で気弱な公務員・佐々木守を演じた主演の北村は「やっと完成上映会を迎える日が来たな、という思いです。自信を持って面白い映画だと言える作品が出来ました!」と充実した表情で開会宣言。親友である磯村勇斗が主演した城定監督の『ビリーバーズ』に感銘を受けたこと、そして向井康介による脚本に惚れこんで出演を快諾したそうで「脚本にパワーがあって、原作からの改変にも納得いくものがあったし、映画として発信する上での良さが詰まっていると感じました」と魅了されていた。
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一方、育児放棄寸前のシングルマザー・林野愛美役の河合は、初共演の北村について「現場で真剣な事が伝わってきますし、お芝居や作品作りが心から好きで楽しいと思って現場にいらしている方だと感じました」とコメント。北村も河合について「凄い人出てきたなあ」という印象を抱いていたといい、本作での初共演を通して「シーンを見ている角度が同じで、同じ目線で一つ一つのシーンを見ている感覚があった。撮影中は気持ちのいい時間だと思っていました」と相思相愛だった。
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裏社会の住人で犯罪計画の首謀者・金本龍也役の窪田は、北村に「怖かった?」と聞いて「怖かったっす…」との言質を取ると、「やりました!」と悪役としての役作りに手応え十分。「皆を救いつつ、皆を食い物にする人。色々な事を考えている人で、凄く深い事も言う。でも引っ張られてはいけません、悪ですからね!」と役柄を紹介した。