真冬のキャンプを快適に過ごすために最も重要な暖房器具。GO OUTではこれまで多くのキャンプサイトを取材してきましたが、おしゃれなテントサイトを覗いてみると、テント内に薪ストーブがセットされているのをよく目にします。
今回は、実際に薪ストーブをテントサイトへ取り入れたキャンプの達人のリアルな冬キャンプスタイルを拝見するとともに、薪ストーブのテントへの設置方法や注意点を伺いました。
おしゃれ冬キャンプスタイルには薪ストーブが吉。
そもそも薪ストーブとは、その名の通り、薪を燃料とした暖房器具。もともとは屋内用のストーブとして登場したものですが、最近では各アウトドアメーカーからコンパクトに収納できるモデルが続々と登場しており、寒さの厳しい時期のキャンプでの暖房ギアとしても人気を集めています。
薪ストーブは暖房効果のほかにも、木をくべて面倒をみる焚き火的な楽しみがあったり、ものによって調理ができたり、なによりテントサイトをグッとおしゃれに見せてくれたりと、魅力的なポイントが盛りだくさんです!
D.I.Y.で薪ストーブをインストールし、人気のノルディスクを冬仕様に。
ワンちゃんとともにアウトドアライフを楽しむ@hanauta63さんは、木製のアイテムを多用したクラシカルなテントサイトを展開するキャンパーさん。インスタグラマーとしての顔も持ち、暖かみのある画質で撮られた投稿は人気が高く、8000人を超えるフォロワーを擁しています。
そんな@hanauta63さんは、ノルディスクのコットンテント、ウトガルドをカスタマイズして薪ストーブをインストール。では実際どうやって設置したのかを見ていきましょう。
テントへの薪ストーブ設置方法。
薪ストーブをテント内で使う場合、煙突を出入り口から出して使うパターンもありますが、それではテントへの出入りが不自由になったり、動線をふさいでしまったりと不便な点も多いよう。
ここでは、耐熱性に優れるコットン素材のテントを例に、テントに煙突穴を開けて完全にテントと一体化させる方法をご紹介。これならストーブを好きな位置にレイアウトできて使い勝手がアップするうえ、外からの見た目も良好です。
hanauta63さんが薪ストーブのテントに設置する際に使ったのは「フラッシングキット」というアイテム。これは、ノルディスクでも取り扱いがあり、通販サイトなどで手に入る薪ストーブ取り付け用の便利グッズ。
テントのカスタマイズと聞くと難しそうなイメージがありますが、これがあれば誰でも簡単に薪ストーブの設置ができてしまうんです。そんなフラッシングキットを使った取り付け手順をご紹介。
【使用する道具】
テント(ノルディスク/ウトガルド)、薪ストーブ(新保制作所/ロマンチカル薪ストーブ)、フラッシングキット、レンチ/スパナ、ハサミ/カッター、鉛筆やサインペンなどの筆記具、幕除け。
STEP 01:薪ストーブを置く位置を決める。
まずは、実際にテントを設営して、薪ストーブを置く位置を決めます。このとき、出入りの邪魔にならないかを確認し、尚かつ、ストーブの熱によるテントへのダメージがないようできるだけテントから距離を保つよう気をつけましょう。(hanauta63さんは、テントから約40cm離したところに設置)
STEP 02:テントに煙突穴を開ける。
ストーブの位置が決まったら、煙突穴を空ける位置を確認し、切り取る部分を鉛筆やサインペンなどでテントに印を付けます。このとき、フラッシングキットをテントに押し当て、それに沿って印を付けていくと正確に円を描けるそう。
印を付けたら、ハサミやカッターなどで切り取り、穴を空けます。
STEP 03:フラッシングキットをテントに装着。
次は、フラッシングキットの取り付け。フラッシングキットにはオレンジ色のゴム状の本体を煙突穴に当て、付属のステンレスプレートを取り付けてテント内側と外側から、スパナやレンチを使ってボルトを締めて固定していきます。
STEP 04:煙突をテントに通し、出来上がり!
最後は、フラッシングキットに煙突を通し、煙突がまっすぐになっているか確かめながら本体を置きます。正しくストーブが設置できたら、出来上がり!
また、hanauta63さんは、熱によるテントへのダメージをカットするために、ストーブとテントの間にレンガ柄の幕よけをおいているそう。
- ※テントの外に飛び出した煙突は、風に煽られて倒れてしまう危険性があるため、強風の日は煙突にガイラインを付け、ペグを打つなどしてしっかりと固定することをおすすめします。
初めから薪ストーブ仕様のテントなら、手間いらず!
@shimoncampさんは、オートキャンプをはじめ、バイクツーリングキャンプ、SUPにカヌー・カヤック、スノーボードまで、一年を通して外遊びを楽しむアクティブ派。男らしいアウトドアスタイルを載せるインスタアカウントは11,000人を超える人気ぶり。
そんなshimoncampさん愛用のテントは、スウェーデン発のアウトドアブランドTentipi(テンティピ)のワンポールテント「ジルコン 15CP」。こちらは、さすが北欧生まれというだけあり、薪ストーブの使用が想定されおり、煙突穴があらかじめテントの頂点に用意された作りになっています。
ここに、同じくテンティピの純正薪ストーブ「エルドフェル」を設置。テント中心に伸びるポールに沿って設置し、トップに空いた穴から煙突を通せば取り付けが完了してしまうという、まさに冬キャンプにはうってつけのセットといえます。
また、薪ストーブを使用する際はテントトップに備える通気口や出入り口の開閉に気を配り、しっかり空気の流れを作るようしているほか、薪ストーブ用の温度計を使って、 薪ストーブ内の温度管理をしているそう。
薪ストーブ使用上の注意点。
・煙突の固定。
先述したとおり、煙突が倒れる恐れもあるので、風の強い日は使用を控えるか、しっかり固定しましょう。特に横出しで煙突がテントの外にたくさん出ている場合は、煙突が倒れたり、外れる事があります。
・薪を入れ過ない。
煙突の温度があまり高くなりすぎるとテントが焼けたり、溶けたりする可能性があるので、火加減には要注意。
・点火には焚付を使う。
太い薪からはなかなか火は付かず、幕の中が煙たくなってしまいます。最初は焚き付けを上手に使いながら火をつけましょう。
・よく乾いた薪を使用する。
使用する薪はなるべく乾いているものを使用しましょう。乾いていない薪だとタールが煙突にこびりついたり、煤(すす)が溜まって煙突から火の粉が出る危険性があります。
・薪ストーブの周囲に燃えやすい物を置かない。
薪ストーブは高温になるため、熱で周囲のものに引火することがあります。薪はもちろん、服や紙類など、燃えやすいものは周囲に置かないように気をつけましょう。
・一酸化炭素チェッカーを使用する。
テント内でのストーブの使用には、一酸化炭素中毒になる危険性があります。使用の際は一酸化炭素チェッカーを用意し、しっかりと換気するように心がけましょう。
冬キャンプを快適&おしゃれにしてくれる薪ストーブですが、火を使う分、危険も伴います。以上のポイントをしっかり押さえて、今年こそは薪ストーブデビューしてみてはいかがでしょうか?
薪ストーブデビューにも最適! GO OUT CAMP 冬 2018で、X’masキャンプを楽しもう!
2018年12月15日(土)〜16日(日)の2日間、極寒のふもとっぱらにて日本最大級のクリスマスキャンプイベント「GO OUT CAMP 冬 2018」が今年も開催。冬のおしゃれキャンプスタイルを見られるのはこのイベントだけ!
薪ストーブを使ったスタイルはもちろん、その他にも工夫を凝らしたキャンプサイトがたくさん見られるはず! 2018年のキャンプ納めに、まったりと冬キャンプを楽しんでみませんか?
- CAUTION!!
極寒注意!! キャンプに自信のある方のみご参加ください。冬キャンプ未経験の方にはおすすめできません! - ※イベント、チケットの詳しい内容や注意事項を必ず公式サイトにて確認後のご参加をお願いします。
■GO OUT CAMP 冬 2018 開催概要
日程:2018年12月15日(土)〜16日(日)
会場:ふもとっぱら(静岡県富士宮市麓156)
http://gooutcamp.jp/fuyu2018/index.html
【予定コンテンツ】
・キャンパーズフリーマーケット
・朝ヨガ
・メッセージ花火
・カラオケ大会
・大抽選会
・木でツリーづくり他ワークショップ
and more…
【チケット】
発売:2018年11月19日(月)〜
・1泊2日入場券1枚+オートキャンプ駐車券1枚セット ¥5500
・1泊2日入場券 ¥3,00
・15日(土)日帰り入場券1枚+日帰り駐車券1枚セット ¥3000
・15日(土)日帰り入場券 ¥2000
- ※すべて税込価格。※入場は1名につき1枚の入場券が必要です。※小学生以下は保護者同伴に限り無料です。※お車の駐車は1台につき1枚の駐車券が必要です。※駐車券のみの販売はありませんのでセット券をお求めください。※早得チケットは売り切れ次第終了となります。※コンテンツの変更、荒天などによるチケットの払い戻しはできません。※会場の都合などによりイベントが中止になる可能性がございます。予めご了承ください。