
2025年6月27日から3日間、幕張メッセで開催された「TOKYO OUTDOOR SHOW 2025」。アウトドアギア、アパレル、リノベーションカーまで多彩なブースが並ぶなか、見入ってしまったのが「GALIBIER(ガリビエ)」のブースだった。
本国フランスで「PARABOOT(パラブーツ)」を運営するリシャール・ポンヴェール社が、1920年代に本格的なアルピニスト向けのシューズブランドとしてスタートしたのがこの「GALIBIER(ガリビエ)」だ。

「持続性がある天然素材を使用し、簡単に修理ができる高機能シューズの設計。」そんな基本方針のもと、かつて「SALOMON(サロモン)」のプロダクト開発にも携わっていたJean Philippe LE ROYER氏が、今回のリブランディングを手がける。
今回、ヨーロッパ以外では初となる展開の舞台に選ばれたのが日本。Philippe氏自身も会場に姿を見せ、来場者とじっくり言葉を交わしながら、ブランドの思想やプロダクトへのこだわりを直接伝えていた。
重厚な見た目とは裏腹に、包み込まれる履き心地。

左:スーパーランド ミッド¥92400 右:スーパーランド ロー¥81400
ヨーロッパでの展開を経て、この春夏より日本に本格上陸を果たす注目の新作が、「SUPER RANDO(スーパーランド)」シリーズ。ローカットとミッドカットの2タイプが展開されている。
見た目の重厚さに反して、実際に履いてみると見た目ほどの重さは感じなかった。気になるアウトソールはVibram社と開発したものを使用し、グリップ力も十分。その一方で、足を包み込むようなフィット感があり、履いた瞬間から安心感があったのが印象的だ。

ブーツの印象を決定づけるアッパーは、一枚革で構成。ステッチの数を極力減らし、存在感を引き立てている。
タンの部分にはダイニーマ素材を採用。強度と軽さのバランスに優れたこの素材は、ハードな環境下でも頼れる存在だ。加えて、ミッドカットモデルではライニングにシンパテックスを用いており、防水性と透湿性も抜かりない。
手を入れて育てたくなる。そんな“クラシックの進化形”。

表情のあるレザーは、使い込むごとに味わいを増していく。アウトドアギアとしての機能性をしっかりと備えつつも、メンテナンスを楽しみながら長く付き合いたくなる。ソールの交換も可能で、まさに「持続性」のあるシューズに仕上がっている。
また、実際に足を入れると「育てていく」感覚が自然と湧いてくる。カジュアルすぎず、無骨すぎず、タウンでもフィールドでも通用するバランスの良さも、このブーツの大きな魅力だ。
来季は、より今っぽく。

スーパーヴァラップ ロー¥44000 スーパーヴァラップ ミッド¥50600
会場には、来季26SSモデルの「SUPER VARAPPE(スーパーヴァラップ)」の展示も。こちらもスーパーランド同様、ダイニーマやシンパテックスなどの素材を使用しつつ、360°をラバーで覆い、より現代的なデザインで構成されている。
山だけでなく都市生活にも似合う、より幅広いシーンを想定した一足だ。
フランスから届いた、“らしい”一足を。

今回のリブランディングでは、クラシックなデザインに現代のテクノロジーが的確に落とし込まれており、そのハイブリッド感が印象的だった。
「パラブーツ」と通じる無骨な美しさを備えつつ、実用性も損なわない一足。登山靴としての本質を大切にしつつも、時代にフィットしたアップデートが感じられた。
(問)ガリビエジャパン www.galibier.com/ja/
The post 重厚なのに軽快な履き心地。フランス発・ガリビエのトレッキングブーツを試してみた。 first appeared on GO OUT WEB.