アメリカ・メイン州のアウトドア・ブランド「L.L.Bean(エル・エル・ビーン)」が、1912年の創業から今年で110年を迎えた。その長い歴史のなかで、誕生から数十年もの歳月を経ても輝きを失わず愛され続けるアイコンとなる商品‶Bean Icons“ が数多く存在している。L.L.ビーンでは、110年を迎える今シーズンも、進化し続ける永遠のアイテム‶Bean Icons”をリリース。そのアイテムたちをチェックしてみよう。
シャミー・シャツ
(左)シャミー・クロス・シャツ ¥8690、(右)シャミークロスシャツブラッド ¥8690
創業者自身もハンティングやフィッシングで愛用していた、1927年にカタログで紹介された「ビーンズ・レザーレット・シャツ」がその原点。1933年、鹿革のように厚く丈夫で、着るほどに鹿革のような感触になる、特別なフランネルとして「シャミー・シャツ」と名付けられ、販売されるとアウトドアマンの間でたちまち人気となり、ファンの間では「ビーン・シャツ」と呼ばれた。
改良を重ね、丈夫なだけでなく、暖かくソフトな素材にアップデートされている。定評あるポルトガル産の7.5オンスのフランネルを使用し、熟練した職人たちが丁寧に起毛加工を施し、ソフトな仕上がりに。両胸のポケットは、オリジナルと同じ、アングルを付けたデザインのフラップ・ポケットがついている。
スコッチ・ブラッド・フランネル・シャツ
スコッチ・ブラッド・フランネル・シャツ ¥8690
シャミー・シャツと共にL.L.ビーンのフランネル・シャツの歴史が始まり、1937年にスコッチ・プラッド・フランネル・シャツが誕生。シャミー・シャツより薄手の約5.5オンス素材を使用し、より着回しやすいシャツをデザイン。生地の丈夫さと品質に大きな差を生む、短繊維綿より約6.4ミリ長い、長繊維綿を使用。両面に各8回にも及ぶ起毛加工を施し、最後には熟練者による、手による品質確認も行われている。
新スタイルはアーカイブのクラシック・フィールド・シャツのエッセンスを歴史あるスコッチ・プラッド・フランネルにプラスしたデザイン。キルティング加工を施した前ヨーク、ポケット、内側ヨークには別布を使用、既存シャツのものより大き目のタータン・チェックを採用し、クラシックでラッギッドな印象をプラス。要所は丈夫な3重縫いにした丈夫な仕上げになっている。
クラシック・ラグ・ウール・セーター
クラシック・ラグ・ウール・セーター ¥10890
1977年、当時の業界の最先端の高品質な素材を使用し、秋のハイキングやウィンター・スポーツなどのアウトドア・アクティビティにも対応できるよう、暖かく、丈夫なデザインに。メンズ、ウィメンズに加え、キッズサイズの展開も。現在は高品質なラムウールを100%使用し編み上げている。今季は、無地のみでなくロゴ入り、フェアアイルやバーズアイ・パターンなど、L.L.ビーンらしい柄も登場している。
コマンド・セーター
コマンド・セーター ¥12100
英国コマンド部隊が着用していたセーターにインスパイアされ、1940年代に登場。ミリタリー風のルックスをキープしながら、キャンプやフィッシング、カジュアルウエアにちょうどいいデザインに。メリノウール100%製、前後ヨークと袖の肘から下の部分に付けた平織りコットンのパッチが特長となっている。
ヘリテージ・セーター、ノルウェージャン
ヘリテージ・セーター、ノルウェージャン ¥23100
1980年代に一世を風靡して以来、不滅の人気を保つロングセラーアイテム。生涯品質を体現する逸品だ。
オリジナル・バクスター・ステート・パーカ’82
オリジナル・バクスター・ステート・パーカ’82 ¥28600
1982年にリリースされたラインド・バクスター・ステート・パーカが、今年40周年を記念し復活。背面のポケット、ポーチ・ポケット、クラシックなプラッド・パターンの裏地などの伝統的なデザインは当時のままに、機能的な素材に一部アップデートし、天候に対するプロテクションをアップ。表地は防風性と耐水性のある綿/ナイロン製、下身頃と袖の下部分はポリエステル製中綿入り、裏地は滑らかなナイロン。上身頃と袖の上部分の裏地は、L.L.ビーンのアイコン、メイン・ガイド・シャツと同じウール/ナイロン製素材を使用している。
オリジナル・フィールド・コート
オリジナル・フィールド・コート ¥25300
1924年に、創業者レオン・レオンウッド・ビーンによって発表された「メイン・ダック・ハンティング・コート」を起源とするフィールド・コート。時代の要求に応じ、保温性の向上や撥水加工など、日常仕様への商品改良を重ね、1947年に現在の「オリジナル・フィールド・コート」が完成。今も変わらず受け継がれているデザインは、まさにL.L.ビーンのアイコンだ。
ビーンズ・トレイル・モデル・ダウン・ベスト’82
ビーンズ・トレイル・モデル・ダウン・ベスト ’82 ¥18700
1971年に発売されたトレイル・モデル・ダウン・ベスト。1982年に発売されたモデルを、ちょうど40周年となる今年復活。スナップ・ボタン開閉やスラッシュ・ポケットなど、クラシックなルックスはそのままに、素材や機能性をアップデート。
表地と裏地は耐久撥水性加工を施した、環境にも優しい再生ポリエステル、中綿は650フィルパワーのダウンテックTMダウン。ポケットに縫い付けられた収納袋に収納が可能なので、持ち運びにも便利だ。裏地は、L.L.ビーンの様々なロゴやバーズアイ・パターン(ダークレッドのみ)のプリントを入れた、歴史を感じられる楽しいデザインとなっている。
ビーン・ブーツ
メンズ エル・エル・ビーン・ブーツ、8インチ ¥23100
ハンティングをこよなく愛した創業者が、当時総革製で重く、水分にも弱い、ハンティング・シューズの悩みを解決すべく開発。ゴムのボトムに革のアッパーを縫いつけるという、当時としてはかなり画期的なデザインだった。その後、フィールドでテストを重ね、性能の良さを実感。
1912年、自信を持った彼は、メイン州の狩猟免許保持者に向けて、ハンティング・シューズ(現在のビーン・ブーツ)のパンフレットを送付し、これが、L.L.ビーンの歴史の始まりとなった。110年を迎えた今日でも、米国メイン州の自社工場にて製造されている。
ボート・アンド・トート
ボート・アンド・トートSmall ¥7590
1944年に「ビーンズ・アイス・キャリア (氷を運ぶバック)」として紹介されたのが始まり。電気冷蔵庫の無かった時代に、代替品としてIce Chestと呼ばれる木製のボックスの上段に氷を入れて物を冷やしていました。L.L.ビーンの故郷メイン州では冬に湖が凍るので、そこで切り出した氷を貯氷庫で保存し、夏の間はIce Chest用の氷を小さく切り売りしていた。この氷を家まで運ぶための道具として丈夫なキャンバス地を使ったバッグを販売。これが前述のトートの前身、「ビーンズ・アイス・キャリア」。
24オンスのキャンバス地を採用した理由は、氷が解けてもすぐに水が染み出る素材ではなかったため。当時のカタログでは、このバックを使用して暖炉の薪きやホームガーデンの野菜を運ぶなどの用途も紹介されていた。1965年のカタログで現在のボート・アンド・トート・バッグとして再登場。「ボート・アンド・トート」の意味は、ボートに乗る時に必要な荷物を詰め、どこにでも持ち運べる、という意味。今日では、日常で、ビーチで、また、機内持ち込み用バッグなどとして個人の用途に合わせて様々なシーンで使われる、まさにBean Iconsといえるアイテムだ。
L.L.ビーンの長い歴史の中で”Bean Icons”として親しまれる数々のアイテムたち。今も愛される理由は、時代に合うようブラッシュアップされ、かつ受け継がれる普遍的なデザインにあるのだろう。みなさんもL.L.ビーンのショップでぜひその歴史の一端に触れてみてほしい。
(問)L.L.Beanカスタマーサービスセンター tel:0422-79-9131
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