マラセチア菌は皮膚に住み着いているカビの一種。マラセチア菌が増えると発症するのが「脂漏性皮膚炎」です。マラセチア菌を増やす原因は皮脂にあります。皮脂はマラセチア菌の大好物だからです。そこで、マラセチア菌の増加を防ぐ方法を紹介しましょう。
マラセチア菌が増えて脂漏性皮膚炎
マラセチア菌が増えるとおこるのが脂漏性皮膚炎です。脂漏性皮膚炎とは、頭皮や顔におこりやすい病気。患部は赤くなり、皮膚がはがれかけた状態になります。放っておくと、酸化した皮脂が加齢臭のようなにおいを放つ病気です。
マラセチア菌による脂漏性皮膚炎の症例を見てみましょう。高校生のころから顔の脂やかゆみ悩む女性は、湿気の多い季節はとくに症状が悪化するといいます。そこで、顔の表面にある皮脂をとって顕微鏡で検査してみました。
そこで見つかるのがマラセチア菌というカビの一種。カビの一種といえども、一般的に皮膚に住み着いている菌です。マラセチア菌は皮脂を好んで食べて酸を出します。この酸の量が増えると、皮膚で炎症を引き起こすのです。
マラセチア菌の増加を防ぐ方法
マラセチア菌はもともと住み着いている菌のため、ゼロにすることはできません。とはいえ、数を減らすことはできます。マラセチア菌を増やす原因は、皮脂が多い状態を放っておくこと。洗顔フォームの洗い残しにも注意しましょう。
その意味で、マラセチア菌の増加を防ぐ方法は湿気の多い季節は朝と夜の1日2回の洗顔。そして、洗い残しがないようにすることです。とくに鼻の横や髪の生え際などはよくすすぐことを心がけてください。
ただし、洗いすぎには注意が必要です。洗いすぎると皮膚を守ろうとして、余分な皮脂が分泌してしまうからです。結果的に、マラセチア菌が増えることに…。マラセチア菌の増加を防ぐには、正しい洗顔と保湿が大切です。