持久力アップに必要なのは「最大酸素摂取量」の向上です。最大酸素摂取量とは、有酸素エネルギー供給機構から供給されるエネルギー量の最大値を表します。有酸素エネルギー供給機構とは、いわゆる有酸素運動のときのエネルギー源です。最大酸素摂取量を向上させることの重要性を詳しく見ていきましょう。
酸素を使う有酸素エネルギー供給機構
運動はすべて、筋肉の筋原線維が収縮することで引き起こされます。この筋原線維の収縮には「ATP」という物質が必要です。しかし、ATPは多く蓄えることができないため、運動を続けるには体内でATPを作り出さないといけません。
このATPを作り出すシステムとして存在しているのが、酸素と脂質や糖質を反応させる有酸素エネルギー供給機構と、酸素を使わずにATPを再合成する無酸素性エネルギー機構になります。
ここで持久力に深く関わっているのが、有酸素エネルギー供給機構です。いわゆる有酸素運動で使われる「有酸素」と意味は同じ。この有酸素エネルギー供給機構は、酸素摂取量を測ることでどれくらいエネルギーが供給されたかがわかります。
最大酸素摂取量が持久力アップのカギ
そして、有酸素エネルギー供給機構から供給されるエネルギー量の最大値には個人差があるのです。これこそが持久力の「ありなし」を決めるというわけ。すなわち、この最大酸素摂取量を高めることが持久力アップのカギを握っているのです。
なお、持久力アップに関わる最大酸素摂取量は、スポーツをやっている人がだけが気にすればよいというものではありません。ふだんの生活の質を維持するためにも、とても大切なのです。
というのも、最大酸素摂取量は年を追うごとに低下するもの。最大酸素摂取量が低下してしまうと、同じ強度の運動を行っても疲労度が高くなります。加齢による持久力低下を防ぐためにも、最大酸素摂取量の維持は必要なのです。
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