骨軟化症とは、骨が作られる過程でカルシウムがうまく沈着できなくなり、未熟で柔らかい骨が増えてしまう病気です。骨折しやすかったり、ひざや股関節が痛んで歩きにくいなどがその症状。最悪の場合、寝たきりになってしまうこともあります。そして、いま骨軟化症の子どもが増えているのです。
骨軟化症の原因はビタミンD不足
骨軟化症になる一番の原因は、ビタミンDの不足。魚や卵黄などに含まれるビタミンDは、カルシウムやミネラルを骨に沈着させる働きがあります。ビタミンDは骨を作るのに欠かせません。
そのビタミンDが不足することで、骨軟化症が引き起こさせれるというわけ。さらに、成人女性の約半数がビタミンD不足です。理由は、過度なダイエットなどによる偏った食事など。加えて、日光を浴びなくなってきたことも理由です。
ビタミンDは、直射日光を浴びることで作られます。しかし、シミやしわ、皮膚がんなどを恐れるあまり、過剰に紫外線を気にする女性が増加。そのため、ビタミンD不足に陥り、骨軟化症を発症する人が増えています。
子どもの骨軟化症が「くる病」
骨軟化症が増えているのは大人だけではありません。いま子どもに増えている骨軟化症が「くる病」です。くる病は発育期の子どもにおこる骨軟化症。骨の変形などを引き起こします。
生後1年半から2年ほどでよく転ぶなどの症状が現れ、歩行困難になる場合も…。そもそもくる病は戦後、食糧事情が悪い時代に多く見られた病気で、減少傾向でした。
ところが、ここ数年は徐々に増加。外で遊ばなくなったり、過度に紫外線から守る習慣が広がって、ビタミンD不足の子どもが増えているのです。くる病予備軍ともいわれるビタミンD不足の子どもは4割以上ともいわれています。
骨軟化症の対策としては、成人であれば1日に20~30分、子どもは1日に10分くらいの日光浴を行うこと。骨の発育には、適度な日光浴が不可欠なのでした。紫外線は服の上からでも吸収するので、衣服を着たままで大丈夫です。
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