ダイエットで体重を下げれば、健康で理想的な体になれるというのは大きな間違い。そもそも体重計の数値だけを見て痩せようというのが問題です。その典型的な例が、食事制限のみで痩せようという方法でしょう。ダイエットでは除脂肪体重をしっかり把握することが大切なのです。
除脂肪体重と体脂肪に分けて考える
食事制限のみのダイエットは必要なカロリーも栄養も不足した体から、脂肪とともに筋肉も失われてしまいます。体のエンジンともいえる筋肉の量が減れば、活動性が下がってしまうのは自明の理です。
ダイエットで大切なのは、体重を構成している要素を2つに分けて考えること。1つは皮下脂肪と内臓脂肪をあわせた体脂肪、もう1つが体脂肪以外の内臓や骨、筋肉などで構成される除脂肪体重です。
たとえば、体重80kgの人の体脂肪率が35%だとしたら「80×0.35」で28kgが体脂肪で、体重から体脂肪をひいた「80-28」の52kgが除脂肪体重となります。この人が食事制限で体重50kg、体脂肪率18%まで下げたとしましょう。
除脂肪体重で筋肉が減ったことを把握
ダイエット後の体脂肪は9kgとなるため、19kgも脂肪が減少。一見、ダイエットに成功したように見えます。ところが、除脂肪体重は52kgから41kgまで減少しているということ。11kgも減っています。
ここで骨や内臓の重量は比較的かなり軽いので、減っても数値的には大きく変化しません。筋肉が11kgも減ったことを意味します。つまり、エンジンとなる筋肉が20%も減少しているということ。除脂肪体重はこれを把握できるのです。
痩せたと喜んで元の食生活に戻すと、毎食20%もカロリーオーバーになってしまいます。しかも、筋肉は数か月で10kgも増やすことは不可能。数か月先には元の体重を超え、体脂肪率も元の35%を上回る可能性が大でしょう。
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