狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気は、胸の痛みとして現れると思われがち。しかし、心臓の病気が左肩が痛いという症状として現れることがあります。これは、いわゆる放散痛と呼ばれる現象です。左肩が痛いときは心臓の病気を疑ったほうがよい理由を詳しく見ていきましょう。
左肩が痛いと脳が錯覚してしまう
心臓の病気の場合、普通なら胸が痛いと感じます。ただし、胸の痛みを感じる神経と肩や腕の痛みを感じる神経は非常に近いところを走行。とくに左肩の神経と隣接しているのです。
このため、痛みの信号が混信してしまい、本来は胸が痛いはずなのに、脳が左肩が痛いと錯覚してしまうのです。こういった、本来の症状とは別の場所に出る痛みのことを放散痛といいます。
じつは、心臓も含めて内臓は感覚がほかの部位と違っていて、とてもアバウトにできているもの。胸郭や心臓であれば心嚢といったように、それを包んでいる膜には神経があります。
左肩が痛いのは心臓の病気が原因
血管に配置している神経は痛みを感じるもの。血管が痙攣をおこしたり詰まったりするとすごい痛みを発します。とくに鋭いのは舌の先と指の先。舌はどんなに細い骨でもわかりますし、指は細かい点字が読めます。
このように内臓自体には痛みを感じる神経がないため痛みを感じません。このため、内臓に痛みがあるときの感覚はアバウト。結果的に、その周辺の広い範囲に出る場合があるのです。
だから、心臓の病気が原因で左肩が痛いという症状が出る場合があるというわけ。首やあご、歯の痛みというのも結構多いケースといいます。片側だけの肩こりや痛みは、内臓疾患を疑うのが正解です。
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