2019年6月。神奈川県川崎市で、買い置きしてあるアイスを1日1つは必ず食べていた奥様がその日もアイスを食べていたところ、数時間後お腹に激痛が!
奥様は消費期限などを気にするタイプで、外食もしておらず心当たりがないという。横になっているとやや症状が落ちつき、帰宅した夫に報告すると「……それ……俺のせいかも……」 と顔色を変えた。
数日前の夜、アイスを食べようとしていた夫は、しばらくアイスを放置しながら眠ってしまい、ドロドロに溶けたアイスを冷凍庫に入れてしまったという。
アイスは放置したため腐敗していたのだ。奥様は表面に霜が付いていてシャリシャリするところもあったが、味がおかしいとは感じなかったという。
専門家によると、それはチョコレートという濃い味だった事に加え、温かいものに比べアイスは冷たく、嗅覚や味覚が鈍くなるからだと考えられるという。
通常マイナス18度以下で保存されるアイスクリームだが、この冷凍状態では微生物の増殖はしにくく品質劣化が少ないため、厚生労働省もアイスクリームは賞味期限記載義務を定めていない。しかし一度溶け一定時間放置すると、元々アイスに存在していた微量の細菌やウイルスが増殖することがあるのだ。
この点に関して食品微生物センターのYさんは「基本的には無菌の食べ物というのはほとんどないんですね。缶詰やレトルト食品、そういったものを除いては、菌が必ず食品の中にいる」「アイスクリームの中には牛乳とか卵が入っていますので、黄色ブドウ球菌という食中毒菌が、高い温度の中でアイスクリームの中に入っていれば、菌が増えるという可能性は十分にありえますね」という。
黄色ブドウ球菌は人の手のひらや口の中などに常時いる菌で、数が少ないと無害なのだが、症状を起こしたアイスに入っていた菌は放置したことにより増殖を重ね、100万個を超えていた可能性がある。
菌は冷凍しても死滅せず、酷いと腹痛や下痢・嘔吐などの食中毒を引き起こす。実際このようなケースは珍しくない。冷凍庫の扉が知らず知らずのうちに開いていて、一度溶けたアイスがまた冷凍されたり、停電によりアイスが溶けたりし、それを食べた人が嘔吐と腹痛に苦しんだなど、しばしあり得る出来事だという。
大手アイスクリームメーカーのホームページでも「溶けた状態で放置されたアイスは品質の変化だけでなく変敗や腐敗等の品質劣化を起こしている可能性もありますので、お召し上がりはお控えください」と注意喚起しているという。(2022年5月24日OA)
ザ!世界仰天ニュース
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公式HP:http://www.ntv.co.jp/gyoten/
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