
講師を務めた山﨑まいこ先生(まいこホリスティックスキンクリニック院長)が語った、美しさを内側から育む「インナーケア」の重要性と、その鍵を握る「発酵性食物繊維」の働きについてご紹介する。

「便秘もなく、お腹も下してないから私の腸は大丈夫」と考える人は多いが、明確な不調がなくても腸に炎症が起きていることは珍しくなく、その症状が肌の問題として現れることがあるとのことだ。
「良い菌をただ摂取するだけでなく、その菌をうまく働かせるためにはどうすればいいのか。それが『発酵性食物繊維』に注目する理由です」

これまでは「水溶性」と「不溶性」に分類されていた食物繊維だが、その中でも特に腸内細菌に活用されやすいものが、発酵性食物繊維だという。
被験者は1日約12gの発酵性食物繊維を6週間摂取。
その結果、シワの数の減少、肌のキメの改善、毛穴の縮小といった客観的な変化が画像解析により確認されたのだ。

変化のメカニズムとしては、発酵性食物繊維を摂取することで腸内細菌が短鎖脂肪酸を生成。
これにより肌の水分蒸散量が減少し、乾燥や炎症が抑えられたと考えられるという。
「普段の食事に発酵性食物繊維をプラス3gするだけでも効果が期待できます」と話す。

「美容に良いイメージでサラダを食べている方も多いですが、『茶色いもの』を意識して摂ることが大切です」と指摘する。
また、忙しい日常でも継続するために、週末に食材を小分けにして冷凍保存しておくなど具体的な工夫も紹介。
「昆布やわかめなどの海藻類も、手軽に取り入れられる発酵性食物繊維の供給源です」とアドバイスをした。

肌の美しさだけでなく、腸内環境の改善、そしてメンタル面にも良い影響をもたらすという発酵性食物繊維。
ぜひ日々の食事に取り入れてみてはいかがだろうか。