株式会社ツムラは、10代〜40代女性を対象に、PMS(月経前症候群)に関する調査を実施。
その結果、PMSの症状があり心身が疲れ果てた女性が約6割おり、そのうち仕事や家事、学校を「休むことはできない」と我慢し、婦人科を受診しない女性が約9割であることが判明した。
10代〜40代の女性の2人に1人は、「生理前」に不調を感じている
10代〜40代の男女5,000人を対象に、どんなときに体の不調を感じるかと聞くと、女性は「寝不足の時」(60.4%)、「ストレスやプレッシャーを感じる時」(52.9%)、「生理前」(48.3%)、「天候が変化する時」(40.7%)など、日常生活のさまざまなシーンで不調を感じていることがわかった。
また、女性の半数(48.3%)が「生理前」に不調を感じ、4割(40.7%)は台風などによる低気圧、雨、梅雨時期、季節の変わり目などの「天候が変化」する際にも不調を感じてることも判明している。
PMSと仕事や学校、休みたくても休めないのが職場・学校のリアル
PMSで学校や仕事を休んだ経験を聞くと、「休んだことがある」のは17.6%と少数派で、8割(82.4%)がPMSで休んだことはなく、半数が「休んだことはないが、本当は休みたかった」(52.1%)と無理をしていることがわかった。
また、7割が「PMSでも会社や学校を休むことはできない」(69.6%)と、休むことに強い抵抗を感じているようだ。
休みたくても休めないPMSだが、6割が「対処法・治療法を知らない」
休みたくても休めないPMSのとき、どのように対処するかと聞くと、「早めに就寝する」(50.0%)、「家で静かに過ごす」(43.4%)、「ひたすら我慢する」(43.3%)など、積極的な治療ではなく、なんとかやり過ごす選択をする女性が多いようだ。
また、PMSの症状があるにもかかわらず、63.9%は「PMSの対処法や治療法を知らない」のが実態となっている。
PMSの症状があっても、9割は「婦人科を受診していない」
改めてPMSに伴う症状での婦人科の受診経験を聞くと、9割が「受診したことはない」(90.4%)と回答。
受診しない理由を聞くと、約半数が「PMSは病院へ行くほどの症状ではないと思う」(47.9%)、3割強が「症状が治まると受診するほどのことではないと思う」(31.8%)と答え、PMSは病院に行くほどの病気ではないという意識が強いようだ。
産婦人科医・内山心美先生によると、PMSによるイライラや焦燥感が強くなると、家族や職場の人間関係にも摩擦が生じ、場合によっては、退職や離別につながる恐れもあるという。
婦人科ではPMSについてパートナーを含めた家族に対し理解を求めサポートしてもらうよう、アドバイスも行ってくれるそう。
1人で悩まず、ぜひ専門の婦人科などを受診して相談してみてほしい。