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見過ごしがちな「過多月経」、血が止まりにくい病気かも!?


誰かと比べることができないもののひとつに、月経時の経血量がある。
自分の経血量が「多い」のか「少ない」のか、正常なのか異常なのかはわからない人が大多数だ。
経血量が多すぎる場合は病気を抱えているリスクがあるが、「自分の経血量が多い」と自覚している人はとても少ない。

今回は、過多月経の症状が伴う病気のひとつである「フォン・ヴィレブランド病」と婦人科を受診するポイントについて、専門家の医師にお話をうかがった。

過多月経の大半が「自分は普通」の認識
経血量が異常に多い状態を過多月経という。
10代から40代まであらゆる年代に見られる疾患で、600万人の患者がいると言われている一方、自分の経血量に慣れて異常を見逃している人が多い。

実際に生理用品の使用前後の重量から1周期分の月経量を計測した調査では、133人中11人(8.3%)が過多月経(経血量140g以上)と分類された。しかし、このうち8名は自分の経血量を「普通」と認識。327.6gと最も経血量が多かった女性も、自分は「普通」という認識だった。

生理の異常イコール婦人科の病気とは限らない
過多月経というと、子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科系の病気を考えがちだが、必ずしも婦人科系の病気だとは限らない。

そのひとつが、血が止まりにくくなる「血液凝固異常症」。血友病や白血病など血液凝固異常症と呼ばれる病気はいくつかあるが、女性特有の症状が「過多月経」だ。実際に過多月経の女性の13%が「フォン・ヴィレブランド病」だったという報告がある。

フォン・ヴィレブランド病は止血のために重要な役割を果たすフォン・ヴィレブランド因子が欠乏しているか働きが弱いために、血が止まりにくい病気だ。出産や手術の際に初めて診断されることも珍しくなく、未診断患者数は約1万人と推計されている。

過多月経が疑われるなら、早めに婦人科を受診しよう
産婦人科医の尾西芳子先生によると、経血量の異常があっても、人と比べることができないため気づきにくいという。
過多月経を見過ごすと、貧血を起こすリスクがあり、倦怠感や集中力低下、活動量の減少などを招き、仕事や勉強に影響を及ぼし、QOL(生活の質)を低下させていることも少なくない。

尾西先生が教えてくれた、過多月経を疑うポイントをいくつか紹介しよう。

① 生理で100円玉より大きい血の塊が出ることがある。
② 生理で多い日にはナプキンを2~3時間に1回の頻度で取り換える必要がある。
③ 生理が7日以上続く。
④ 夜用・多い日用ナプキンを3日以上使っていたことがある。

ひとつでも当てはまれば過多月経のおそれがある。
適切な治療を受ければ、経血量のコントロールもできるし、自覚がない貧血症状も改善できるので、早めに婦人科を受診したい。

月経は体が発するサイン。変化を見逃さないように自分自身の生理と向き合い、何かおかしいと感じたら見過ごさずに対処しよう。

■産婦人科医 尾西芳子先生 プロフィール
山口大学医学部卒。妊娠・出産から、婦人科がんの手術、不妊治療と広く学び現在は都内クリニックに勤務。
「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と女性のすべての悩みに応えることのできる女性のかかりつけ医として活躍する傍ら、雑誌やTVなどでも医療情報を発信している。

【参考】
※尾西芳子先生 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/yoshiko-onishi/

※フォン・ヴィレブランド病.jp
https://vonwillebrand.jp/

※メディカルノート(過多月経について)
https://medicalnote.jp/diseases/%E9%81%8E%E5%A4%9A%E6%9C%88%E7%B5%8C
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