じめっとした梅雨の季節は、お出かけがおっくうになってしまいがちです。しかしそんな気分を晴らしてくれる初夏の風物詩としてあじさいの風景があります。
色とりどりの鮮やかな花を咲かせるあじさいは、一服の清涼剤として私たちの心を癒してくれる存在です。
今回は山梨県の南部地域にあるあじさいの名所を2か所ご紹介します。
近年交通網も発達し都心からも日帰りでも行けるようになったので、思い立ったらすぐに行けるスポットです。
ぜひこの記事を参考に、あじさい鑑賞に出かけてみてください。
小室山妙法寺
小室山妙法寺とあじさい
小室山妙法寺は山梨県南巨摩郡富士川町小室という山奥の集落にある寺院で、 日蓮宗小室派の本山 です。693年頃に開創されて、日蓮上人が説法したことにより真言宗から日蓮宗に改宗されました。県内最大級の見事な山門があり、県指定文化財に指定されています。
妙法寺といえば、寺院よりもあじさいで一躍有名となりました。 毎年6月下旬~7月上旬になると境内一面に約2万本のあじさいが咲き乱れます。 歴史ある古刹と色とりどりのあじさいの風景は良く似合い、この季節の風物詩となっています。この時期にはスケッチブックを持った人や本格的なカメラを持ったカメラマンが多く訪れています。
あじさいの咲く季節には 「あじさい祭り」 が約1週間ほど開催されます。特産品やあじさいの販売、地元特産のゆずを使ったゆず餅やゆずうどんの販売も行われたり踊りやショーも催されたりと、初夏の人気イベントです。
妙法寺の基本情報
- 住所:山梨県南巨摩郡富士川町小室3063
- 電話番号:0556-22-0034
- 駐車場:あり
妙法寺のアクセス方法
- 車の場合:中部横断自動車道増穂ICより15分
- 電車の場合:JR身延線鰍沢口駅よりタクシーで15分
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4518.html
https://temple.nichiren.or.jp/2021024-myouhouji/
うつぶな公園
うつぶな公園について
うつぶな公園は 山梨県南巨摩郡南部町内船地区の小高い丘の上にある公園 です。 「あじさい公園」 の愛称を持ち、山梨県の花の名所にもなっています。公園内には遊具や芝生の広場、トイレや自動販売機も整備されていて、眼下には富士川や南部の町並みを一望することができる景観の良い場所にあります。近年では人気アニメ「ゆるキャン△」にも登場し、聖地のひとつとして訪れる方もいます。
毎年6月になると 約2.5haの公園内に90種類3万株のあじさい が咲き誇り、丘の斜面一面に色とりどりのあじさいの景色を見ようと多くの人々が訪れます。このあじさいはボランティアの方々が育てていて、草刈りや剪定のお世話をされています。ボランティアの方々の長年の努力もあり、 あじさいは平成16年には町の花に制定 されました。また、毎年6月には公園内で 「南部あじさい祭り」 を開催しています。
遊歩道を歩くとさまざまな種類のあじさいが咲いており、訪れる人々の心を和ませてくれる初夏の人気スポットです。
うつぶな公園の基本情報
- 住所:山梨県南巨摩郡南部町内船3710-4
- 電話番号:0556-64-8075(南部町産業振興課・問い合わせ先)
- 駐車場:あり(普通車20台)
うつぶな公園のアクセス方法
- 車の場合:中部横断自動車道南部ICより10分
- 電車の場合:JR身延線内船駅から徒歩約10分
https://sanchomedia-human.com/utsubunakoen/
あわせて訪れたいおすすめスポット
身延山久遠寺
身延山久遠寺は 鎌倉時代に日蓮上人によって開山されたお寺で、日蓮宗の総本山 です。一年中信徒が絶えることなく参拝者が訪れる、南山梨地域のシンボル的な場所でもあります。
壮大な三門から287段の石段を登ると本堂、五重塔が見えてきます。本堂地下には国宝に指定されている絹本著色夏景山水図をはじめとする多数の文化財が保管されている宝物館があります。また、日蓮上人が生活をした御草庵跡や御廟所、ロープウェイを利用して奥之院思想閣があり、とても広大な敷地を誇っています。
身延山は 桜の名所 としても知られています。本土のそばには 樹齢400年にもなるシダレザクラ が咲いており、参拝者の目を楽しませてくれます。
身延に行ったら、名物 「みのぶまんじゅう」 をお土産にするのがおすすめです。
基本情報
- 住所:山梨県南巨摩郡身延町身延3567
- 電話番号:0556-62-1011
- 拝観時間:5:00~17:00(4月~9月)、5:30~17:00(10月~3月)
- 拝観料:無料(宝物館のみ有料・大人300円)
- 駐車場:有料駐車場あり(普通車115台)
アクセス方法
- 車の場合:中部横断自動車道身延山ICから15分
- 電車の場合:JR身延線身延駅から路線バスで15分
道の駅なんぶ
山梨県南巨摩郡南部町にある 平成30年7月にオープンした新しい道の駅 です。ほかの道の駅と同じように地元農家から新鮮な野菜やくだものが毎日運ばれ、南部町の特産品 「南部茶」 を使用した茶そばやスイーツ、ここでしか買えない商品もあります。敷地内には芝生広場やドッグランが備えられ、キッズルームや授乳室などもあるので子供連れでも安心して利用できる施設となっています。
なかでもおすすめは お茶のソフトクリーム です。地元名物の南部茶を使用したソフトクリームはお茶そのものの味を楽しむことができます。また、施設内にある 「南部よろこび茶食堂」 のスイーツメニューは道の駅のレベルを超えた本格的なカフェで、特にパフェやモンブランが大人気です。
基本情報
- 住所:山梨県南巨摩郡南部町中野3034-1
- 電話番号:0556-64-8552
- 営業時間:9:00~17:00
- 駐車場:無料(普通車81台)
アクセス方法
- 車の場合:中部横断自動車道南部ICすぐ
- 電車の場合:JR身延線内船駅からタクシーで7分
https://www.michinoeki-nanbu.com/
富士川クラフトパーク
富士川クラフトパークは 山梨県南巨摩郡身延町にある大規模公園 で、道の駅にも指定されています。園内には芝生広場、大型遊具、巨大迷路、バーベキュー上、カヌー、大噴水などさまざまな施設があり、大人から子供まで1日中遊べる家族に人気のスポットです。
春と秋にはバラ園、紅葉の時期にはポプラやメタセコイアの鮮やかな景色を楽しむことができます。また魅力の一つとして、全国でも珍しい切り絵の美術館である 「富士川・切り絵の森美術館」 があり、切り絵界を代表する一流作家の作品を見ることができるのもおすすめです。
基本情報
- 住所:山梨県南巨摩郡身延町下山1597
- 電話番号:0556-62-5545
- 営業時間:公園は終日開放、施設によって営業時間は異なる
- 駐車場:無料(大型駐車場あり)
アクセス方法
- 車の場合:中部横断自動車道下部早川インターより5分
- 電車の場合:JR身延線下部温泉駅よりタクシーで5分
みはらしの丘 みたまの湯
山梨県西八代郡市川三郷町にある日帰り温泉 で、近年は知名度も上がり全国から多くの観光客が訪れる人気の温泉施設です。この温泉で一番のおすすめは 温泉から見える景色 です。高台にある温泉からは眼下に甲府盆地が広がり、正面には八ヶ岳、南アルプス、奥秩父の名峰を眺められ、夜になると甲府盆地の幻想的な夜景を露天風呂に入りながら見ることができます。
2019年~2022年には温泉総選挙の絶景部門で日本一に選ばれ、そのほかにも温泉施設で全国初となる夜景100選、日本夜景遺産に選ばれています。 温泉は茶褐色のアルカリ性単純温泉で、植物性の天然有機物を多く含んでおり神経痛や関節痛、五十肩、疲労回復に効果があります。
また施設内には農産物直売所もあり、採れたての新鮮野菜や果物、地元の特産品であるとうもろこし「甘々娘」、大塚にんじんなども販売されています。
基本情報
- 住所:山梨県西八代郡市川三郷町大塚2608
- 電話番号:055-272ー2641
- 休館日:年中無休
- 営業時間:10:00~23:00(入館は閉館の30分前まで)
- 駐車場:あり(145台)
- 入館料:大人780円、小学生500円、小学生未満無料
アクセス方法
- 車の場合:中央自動車道甲府南ICより10分
- 電車の場合:JR身延線甲斐上野駅よりタクシーで10分
初夏を感じるあじさいの絶景を見に行こう
梅雨の季節のイヤな気分を吹き飛ばしてくれる景色のなかに、あじさいの花の景色があります。色とりどりのあじさい群落を眺めていると、じめじめとした中にある爽やかな景色で心を癒してくれる初夏の風物詩ともいえるでしょう。
山梨県南部は富士川の渓谷沿いの山間地域で、自然あふれる場所にあります。新緑の中であじさいの鮮やかな花は色が映えるので、きっと気分を向上させてくれますよ。今回紹介した2か所は有名ですが、渋滞や大混雑はあまりしないのでゆっくりとあじさいの風景を鑑賞できるのもおすすめです。
梅雨の合間のお休みに、ゆっくりと山梨のあじさい鑑賞へ行ってみてはいかがでしょうか。
https://www.veltra.com/jp/japan/yamanashi/?sid=1554
nonta
余暇プランナー
元旅行会社勤務で今は山の中の観光施設で働きながら旅ライターをしています。元々旅行好きで大学も地理学専攻と根っからの地理マニアです。大自然の絶景と寺社仏閣などの歴史建築が大好きで、連休などあればすぐに車中泊で出かけてしまいます。その他登山やランニングなどとにかく家に引きこもっていることが苦手で、常に自然の中で過ごしていることが私の癒しになっています。