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何を基準に選ぶべき?おすすめのまな板と押さえておきたいポイント



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調理をするときは必ずといっていいほど使うまな板。日常的に使うものなのに、あまり拘らずに購入する人が多いのではないでしょうか。素材や厚み、機能性など、一体どういった基準で選ぶのが良いのでしょう?それぞれの特徴とともに、衛生的に、長く使えるおすすめのまな板の選び方をご紹介します。


毎日使うものだから!まな板選びで妥協しないで


食材のカットは、料理の最初に行う大事な作業です。そこで包丁と共に必ず使うのが、まな板。料理道具の中ではちょっと地味な存在かもしれませんが、プロの料理人が「板前」と呼ばれることからもわかるように、実はキッチンの中心となる重要な道具です。使い勝手が悪いまな板だと調理の効率が悪くなったり、衛生面に問題が出てきたりすることも。また、まな板の材質と包丁の相性によって、カットのしやすさや包丁の持ちも変わってきます。

今回は30年以上にわたり、キッチン用品のセレクトや調理道具の研究、メーカーとの共同開発も行っているキッチン用品専門店「池商」の代表・池田さんに、まな板の選び方について教えていただきました。


まな板を選ぶときに見るポイント


まな板を選ぶ時には、1.素材、2.サイズ・形・厚みなどの形状、3.機能性 の3つのポイントに注目すると検討しやすいでしょう。これらのポイントを確認しながら探すと、自分のキッチンや調理スタイルに合ったまな板が見つかりやすくなります。


1.素材


まな板の素材は主に、木やプラスチック、ゴム、セルロース等があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分のスタイルにあったものを選びましょう。


木製


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木製のまな板は適度な柔らかさがあり、包丁の刃をしっかりと受け止めてくれるので食材が切りやすいのが特徴。また、その柔らかさゆえ、包丁がダメージを受けにくく、切れ味が長持ちすることも大きなメリットといえます。木製といっても様々な種類の木がありますが、料理と包丁のことを考えるならヒノキのまな板が特におすすめ。ヒノキはオリーブやゴムの木などより刃当たりが柔らかく、また殺菌作用もあり高温多湿の日本人の食生活に昔から使われていたものです。

柔らかく包丁を受け止めてくれる使い心地は木製まな板ならではですが、一方で天然素材であるがゆえに、漂白剤などの強い洗剤や食洗機の使用はできません。また、手入れが悪いとカビが生えて黒ずんでしまうことも。洗浄後に熱湯消毒をこまめに行うなど、しっかりと手入れをすることが理想とされます。一般に厚みがあるものが高級で、良い物は表面を削れば一生使うこともできるといわれますが、当然ながら厚くなるほど重さも増します。

■こんな人におすすめ!
まな板の手入れにある程度手間をかけることができる人、使い心地にこだわりたい人におすすめの素材といえます。様々な厚さやサイズのものがあり、中には手入れのしやすい加工が施されたものも市販されています。


プラスチック製


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プラスチック製のまな板は、軽さや手入れのしやすさ、そして価格の手頃さなどがメリットといえるでしょう。食器洗浄機や漂白剤を使えるものが多く、軽量で扱いやすいのが特徴です。また、食材を容器に移しやすいよう折り曲げることができるものや、切る時に大きさの目安となる目盛りが付いたもの、裏に滑り止めが付いたものなど、様々な機能が付いたものが販売されています。特に多いのはポリエチレンという樹脂製のもので、最近は抗菌作用のあるものも多く出てきました。

他に、ポリプロピレンという樹脂もありますが、こちらは比較的硬く、傷がつきにくい一方で刃当たりは木やポリエチレンに劣ります。

■こんな人におすすめ!
忙しくて手入れを簡単に済ませたい人、便利な機能を求める人におすすめなのがプラスチック製まな板です。大きさやカラーも豊富なので、ポップな見た目が好みの人や、収納しやすいコンパクトなものを求めている人にも向いています。


ゴム、セルロースなど


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ゴム製のまな板は、木製まな板が持つ刃当たりの柔らかさと、プラスチック製まな板の手入れのしやすさを兼ね備えています。食器洗浄機や漂白剤を使うことができ、簡単な手入れで長く使うことができます。一部素材表記がエラストマー等となっていることもありますが、エラストマーというのは生ゴムを硬化させたもので、これもゴム製となります。硬化させたとはいえ、柔らかさは依然ありますので傷には要注意です。

また、ゴム製は殺菌作用がないためこまめに殺菌消毒しないと傷口から菌やカビが繁殖することになります。プラスチック製と比べるとやや重さがあるのも気になる点。一般向けに市販されている種類が比較的少ないため、デザインや大きさの選択肢がやや限られるようです。

■こんな人におすすめ!
包丁のことを考えつつ使い勝手も優先したい人はゴム製まな板が合っています。また、数は多くありませんがセルロースという素材を用いたものも市販されています。セルロースは植物性の繊維で、ゴム製よりも軽いですが、デメリットとしては非常に硬いため包丁の痛みも早くなる傾向にあります。


2. サイズ、形、厚みなどの形状


①サイズ


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まな板の大きさは、キッチンのスペースに合ったものを選ぶことで、使いやすく、また収納もしやすくなります。家庭用であれば45cm×30cm程度が一般的で、あまり幅がないとネギなど長さのある食材が切りにくくなってしまいます。

一方で、キッチンに対して大きすぎると、乾燥させたり収納したりする場所に不自由することも。まな板を購入する際は、面倒でも一度キッチンの作業スペースや収納スペースのサイズを測ってからまな板の大きさを決めると、その後の作業のしやすさが変わってくるはずです。


②形


スタンダードな長方形のまな板の他にも、今は正方形のものや、取っ手や吊り下げ用の穴が付いたもの、折りたたみ可能なものなど、様々な形のまな板があります。

キッチンで料理をするのには、やはり長方形のものが使いやすいですが、ワンルームマンションのキッチンなど、スペースが狭い場合は正方形のまな板や、折り畳めるまな板もおすすめです。折りたためるものは収納しやすいだけでなく、食材を洗う桶やザルの代わりになるものもあるので、スペースやキッチン用具の予算を節約したい人は、そうしたまな板を検討してみても良いでしょう。


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また、まな板と言っても木製カッティングボードなどお洒落なものは料理を載せて食卓に出す演出などにも使えるので、2枚目以降のまな板として検討してみても良いかもしれません。


③厚み


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ヒノキなど木製まな板の場合、3cmほどの厚みがあると切り心地も良く、表面を少しずつ削りながら長く使うことができるそうです。ただ、厚さ3cmとなると重量もかなり出てくるので、重い調理器具が苦手な人は薄めのものでも良いでしょう。

プラスチック製は1.5cm程度が目安です。1cm未満の薄いものも多いですが、極端に薄型のものは多くの食材を切る時などは手に伝わる衝撃が大きく、疲れてしまうこともあります。洗いやすく扱いやすいというメリットはあるので、肉や魚専用にする、少量の食材を切る時に使うなど、メインのまな板と分けて取り入れると便利です。


3.機能性(乾かす時のスタンド、目盛り付き、包丁研ぎ、食洗機対応、抗菌など)


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まな板自体にスタンド機能や目盛り、包丁を研ぐ砥石が付いたものも販売されています。まな板は清潔を保つことがとても重要なので、別売りのスタンドがなくても立てることができるものは便利です。また、同じ理由から食洗機対応や抗菌などの機能が付いていると手入れがしやすくなります。

目盛りが付いているものは、料理本などの指示通りに作るのに便利なので、指示通りにきっちりと作りたい人や、これから本格的に料理を始めたい人などには適しているでしょう。また、包丁研ぎの機能が付いているものは、わざわざ砥石を用意しなくても気付いた時にすぐ包丁を研ぐことができるので、なかなか便利なアイテムです。


木製のまな板選びは妥協しないで


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木製まな板は価格の幅が広く、100円ショップ等でも手に入れることができます。ただ、同じ木製でも価格が高いものは長く使うことができるよう、数年単位でじっくりと乾燥させたり、木材の中でたわみの出にくい部位を使用したりして作られています。反対に価格の安いものはコストが掛けられないため、こうした配慮がなされていない可能性もあります。

安価なまな板は変質してしまう可能性も理解した上で、たわみが出にくいようあまり濡れない卓上用のカッティングボードとして使う、ある程度の期間で交換するなどして賢く利用しましょう。


使って実感!おすすめのまな板


筆者が実際に使っているおすすめのまな板を紹介します。


エピキュリアン「カッティングボード」


セルロース製まな板ですが、非常に丈夫で厚さも程よく、筆者は実際に10年程度使用していますが、大きな劣化は見られません。吊り下げ用の穴もあるので、浮かして乾燥させることができ衛生的です。

エピキュリアン「カッティングボード」


アサヒゴム「ゴムまな板 アサヒクッキンカット 家庭用M」


主婦歴30年の筆者の母親が愛用しているものです。母親はよく研いだ包丁を使っていて、漂白剤も頻繁に使用していますが、こちらも十年以上変質せず使用できています。

アサヒゴム「ゴムまな板 アサヒクッキンカット 家庭用M」


プロが選ぶまな板は?

キッチン用品専門店としてこの道30年以上の池田さんのおすすめまな板はこちら。

一番おすすめは「木曽ひのきまな板」

プロの料理人も愛用する木曽ヒノキのまな板。その一番の魅力は刃当たり。3cmの厚みがあればテーブルの固さを包丁と手が感じることも無く心地よく使うことができます。料理が好きで、いいものを長く使っていきたい人にぴったりです。

木曽ひのきまな板 小

使い勝手の良さで選ぶなら「スーパー耐熱抗菌まな板」
抗菌剤入りのポリエチレン製で使用前後の熱湯消毒(100度)が可能なプラスチックまな板です。食洗機(100度以内)にも対応しているので、手入れがとってもラクチン。板スタンドもついているので、別で購入する必要もありません。

スーパー耐熱抗菌まな板 小


プロが使うまな板は?


まな板を長く、衛生的に使うには


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まな板は食材や手に直接触れる調理用具なので、とても雑菌が繁殖しやすいといわれています。調理後は抗菌作用のあるものでも丁寧に洗浄し、定期的に消毒することが必要です。


まな板の洗い方〜干し方


⒈  木製まな板の場合


木製まな板は食洗機や漂白剤が使えないものが多いので、食器用洗剤で丁寧に洗った後、清潔な布巾で拭くなどしてしっかりと水を切り完全に乾燥させます。乾燥の際は専用スタンドなどを用い、陰干しにして雑菌が繁殖しないよう気を付けます。

また、肉や魚などのナマモノを切った後は通常の洗浄に加えて熱湯を掛けて消毒します。ナマモノを扱わない場合でも定期的に熱湯消毒を行い、使うたびにしっかりと乾燥させて保管しましょう。


⒉  プラスチック製、ゴム製、セルロース製などの場合


通常は食器用洗剤で表裏をしっかりと洗い乾燥させます。漂白剤が使えるものは定期的に漂白洗浄して殺菌を。吊り下げられるものは吊り下げて乾燥させるのも良いでしょう。


まな板についた黒いのはカビ? どうやったら除去できる?


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まな板の黒ずみは、表面に付いた傷に食材が入り込んで発生します。木製の場合、スポンジではなくたわしで汚れを掻き出すように洗うことである程度予防することが可能。黒ずみが気になるときはクエン酸を使って洗うと色が薄くなります。もしクエン酸がない場合はレモンで代用しましょう。

手入れが悪い場合、黒カビが発生していることも。内部まで浸透している場合は表面を削り直すことで、再び綺麗に使うことができます。木製以外の素材の場合は、漂白剤などを用いると黒ずみは解消されることが多いようです。


木のまな板を長持ちさせるコツ


木製まな板を使う時は、使用前に一度水にくぐらせることで汚れや臭いが付きにくくなるそうです。また、干す時は必ず陰干しで。直射日光に当てるのも衛生的ですが、反りなどの原因になるため避けましょう。

まな板の寿命は、一般的には木製まな板で6〜7年、プラスチック製で約2年程度といわれていますが、手入れの仕方などによって耐用年数はかなり変わってきます。木製まな板は分厚いものなら削り直しをして長く使うこともできますし、ゴムなどその他の素材も耐久性を高める加工がなされたものが増えています。

ただ、良く手入れをしていても汚れが落ちなくなったり、歪みが出てきたりした場合は買い替えの時期だと考えてよいでしょう。


スタンドがないまな板を買う時はまな板スタンドもセットで!


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スタンド付きなら買い足す必要なし

スタンドや吊り下げ用の穴などが付いていないまな板を買う場合は、まな板スタンドも一緒に購入するのがおすすめです。しっかりと乾燥させることで清潔に保管しやすくなります。例えば「アールエスハンガースタジオ まな板ホルダー」は、キッチンの吊り戸棚などに引っ掛けて設置可能。吊り下げ式のスタンドなら、後から洗い物をしても水がかかりにくく、またコンロなどの火元からも遠ざけることができるので、衛生的かつ安全にまな板を保管することができます。


話を聞いた人:株式会社池商 池田義明さん


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池田さんが代表を務める株式会社池商は1983年に創業したキッチン用品専門店。約3200名の料理研究家会員とネットワークを持ち、キッチン用品セレクトや料理教室とコンタクトをとりながら調理道具の研究を行っている。キッチン用品メーカーとの新商品開発なども行っており、多くの人にキッチン用品の適切なアドバイスを行っている。


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