おいしいビールをたくさん飲みたいけど、糖質やカロリーが気になる。だから、ビールを飲む量を減らしたり、糖質オフや糖質ゼロの発泡酒やいわゆる第3のビールと呼ばれる新ジャンルを飲んだりするというビール好きの方も多いのではないでしょうか。
2020年10月6日(火)に、日本で初めて"ビールで糖質ゼロ”を実現した『キリン一番搾り 糖質ゼロ』が、キリンビール株式会社より発売されます。健康に気を遣っている方にもおいしいビールを楽しんでいただきたいと、約5年の開発期間をかけて開発されたビールです。
体型が気になるから、ビールは最初の一杯だけ
おいしいビールで糖質ゼロを開発しようと思い立ったのは、キリンホールディングス株式会社 飲料未来研究所の廣政あい子さん。育児休暇中にママ友・パパ友と開催したお花見中で聞いた「ビールは好きなんだけど、体型も気になるから、ビールは最初の一杯だけ」という何気ない一言がきっかけだったそう。
そのとき、「ビールを好きな方に、もっと気兼ねなくおいしいビールを飲んでほしい」と考えた廣政さんは、育児休暇明けに社内でプレゼンを行い、“ビールでおいしい糖質ゼロ”を目指す極秘プロジェクトがスタートしました。
約5年の開発期間を経て発売へ
“ビールで糖質ゼロ”を実現することは技術的にとても難しく、開発に約5年の期間、350回以上の試験醸造を重ねたそうです。
どうして難しいのかを説明する前に、簡単にビールがどうやって造られるのかを確認しましょう。
【ビールができるまで】
①粉砕した麦芽をお湯に混ぜ、麦のおかゆをつくります。すると、麦芽に含まれる酵素の働きにより、デンプンが糖に分解されます。これを糖化と言います。
②糖化が終わり、麦のおかゆを濾過すると、甘い麦汁ができます。
③麦汁を煮沸させたところに、ホップを加え、麦汁に苦みや香りを付けます。
④麦汁を冷やし、酵母を投入します。
⑤酵母が麦汁に含まれる糖を食べ、アルコールと炭酸ガスを生成します。これを発酵と言います。発酵で酵母が食べきれなかった糖や酵母が食べることができない大きな糖は、そのままビールに残ります。
⑥発酵後は熟成され、ろ過や熱処理を経て、缶や瓶、樽に詰められます。
■ビールの造り方について詳しくはこちら
・【入門ガイド】ビールってどうやって造られているの?
すでに糖質オフや糖質ゼロの商品が販売されている発泡酒や新ジャンル(いわゆる第3のビール)に比べて、ビールは麦芽の使用量が多いため、必然的に糖質が多くなってしまい、“ビールで糖質ゼロ”の実現は難しいとされてきました。
しかし、約5年もの研究が重ねられた結果、次の方法でついに実現が可能となりました。
製法のポイントは2つ
さまざまな困難がある中、約5年もの期間をかけ誕生した「一番搾り 糖質ゼロ」には、2つの製法技術が採用されています。それは「一番搾り製法」と「新・糖質カット製法」。
「一番搾り製法」は、従来の一番搾りに採用している製法で、麦汁をろ過する工程で最初に流れ出る一番搾り麦汁を使うことで、雑味のない澄んだ麦のうまみを引き出します。
もうひとつの「新・糖質カット製法」は、ビールでありながら糖質ゼロを実現するのに欠かせない新しい技術です。
まず最初に、ビール中に残る糖質を減らすために適した麦芽を選びました。これにより、麦汁中に酵母が食べることができる大きさの糖を多くつくれるように。
次に、仕込み技術を進化させ、これまで以上に効率よく、麦芽に含まれるデンプンを糖へ最大限に分解できるようになりました。
最後に、通常のビールよりも厳しい管理を行った元気な酵母を使用することで、糖質の食べ残しを減らし、糖質ゼロを達成することができました!
麦のうまみと雑味なくすっきりとした味わい
発売日より一足先に「一番搾り 糖質ゼロ」を飲んでみました。金色の蓋と瑠璃色の缶は高級な感じがしますね。
グラスに注いでみると、白い泡で黄金色のビール。グラスに鼻を近付けると、優しい麦の甘い香りがします。少し酸味を感じ、麦の風味と苦みのバランスがよく、すっきりした味わいで軽い後口。アルコール度数が4%と低めで、冷やしたグラスでぐいぐいと飲みたくなる一杯です。
日本初の “ビールで糖質ゼロ”
約5年をかけて開発した「キリン一番搾り 糖質ゼロ」は、日本で初めての“ビールで糖質ゼロ”を実現しました。
これまで糖質が気になってビールを飲むことを控えていた方、飲む量を減らしていた方にもおすすめのビールです。10月6日(火)の全国一斉発売をお楽しみに!
『キリン一番搾り 糖質セロ』
- 〇発売日:2020年10月6日(火)
- 〇アルコール度数:4%
- 〇原材料:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、糖類
- 〇容量・容器:350ml缶、500ml缶
- 〇販売地域:全国
- 〇製造工場:キリンビール 取手工場、名古屋工場、岡山工場