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保護者から預かった523万円消える… 担当の小学校事務職員死亡 残されたメモには「自分の犯した罪を記します」


佐賀県白石町の小学校で事務職員が学校口座から計523万8,910円を不正に引き出していたことが明らかになった。職員は校長から「業者に支払う」という名目で決済印を取得していた。10月にその職員が自殺し、遺書に横領した金額が記されていたことから事態が発覚。遺族が全額を弁済したため、町教育委員会は刑事告訴や職員への処分は行わないことを決定した。発覚を機に監査体制を見直し、毎月現金の照合作業を行うこととした。

佐賀県・白石町教育委員会は、小学校の口座から、保護者から預かった523万円が引き出されて、使途不明になっていると発表。

トレンドニュースキャスター取材班は、町教委から詳しく話を聞いた。

校長が決済印

町教委によると、今年4月から10月まで、小学校の男性事務職員(62)が、学校の通帳から計50回現金を引き出していた。

その総額は、523万8,910円。

職員は、毎回校長に「業者に支払う」という理由を付けて、決済印をもらっていた。

(画像:イメージ)

この学校は、業者に対しての請求額を、10月と3月末にまとめて支払う仕組み。

支払いが終わった同時期に、監査も行っていた。

なお、職員が小分けにして、現金を引き出していた理由は分かっていない。

「自分の犯した罪を記します」

いよいよ業者への「ほんとうの支払い」が迫った先月3日、職員は自宅で死亡。

自殺とみられる。

校長と教頭宛てに「自分の犯した罪を記します。大変申し訳ありませんでした」と、書かれたメモが見つかった。

(画像:イメージ)

そこには、職員が横領した金額も書かれていた。

遺族が全額一括弁済

なお、職員の個人口座には、現金がほとんど残っておらず、「523万円が何に使われてしまったのか」については、今も分かっていない。

(画像:イメージ)

また、小学校の修学旅行費など、業者への支払い期日も迫っていた。

そのため、遺族が一括で全額を弁済。

「職員を信じ切っていた」

白石町の北村教育長は、「極めて重大な信用失墜。心よりお詫びする」とコメント。

教委の担当者は「昨年までは、このようなことが一切なかったため、職員を信じ切っていた。校長や教頭も『まさか』と思ったようだ」と語った。

(画像:イメージ)

町は、学校での年2回の監査体制を改め、今後は月に1回、現金の照合作業をしていく。

また、横領した全額が弁済されているため、刑事告訴や職員への処分も行わない。

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