長崎県教育委員会は20日、全国屈指の強豪・高校女子柔道部顧問を務める男性教諭(46)を、停職6か月の懲戒処分とした。
トレンドニュースキャスター取材班は、県教委から詳しい話を聞いた。
女子部員を「腐ったみかん」扱い
県教委によると、教諭は今年3月下旬から4月上旬にかけて、やる気がないと判断した複数の部員に「腐ったみかん」と発言。
「腐ったみかん」は、1980年に放送されたテレビドラマ『3年B組金八先生』の中で、「腐ったみかんの方程式」というエピソードで登場。
『腐ったみかんが1つでもあると、ほかのみかんも腐ってしまう』。
つまり、クラスの中に1人でも問題児がいると、他の生徒にも悪影響を及ぼすという「たとえ話」として使われていた。
不適切発言連発
また、教諭は1年生女子部員に対して「学力が低い」と発言。
ほかの部員に対しても「母子家庭」、「経済的に厳しい」など、一部事実とは異なる不適切発言を行った。
なお、2人の部員は、精神的苦痛から転校。
何度も懲戒処分
教諭は、教委の聞き取りに対して「本人たちを、奮起させるためにかけた言葉だった」と語った。
しかし、この教諭は2013年と2023年にも「消えろ」、「クズ」といった暴言や、顔を叩く体罰で懲戒処分を受けている。
そのため、今回は不適切な指導としては最も重い、停職6か月の懲戒処分となった。
この教諭は19日付けで、依願退職。
一般的に、暴言や体罰を行う教師は、勤務校が変わっても、また高校から大学へステージを変えても、繰り返すケースが多い。
そういった教師からは、「一度身に付けた指導法は、なかなか変えられない」といった声があがっている、