
米映画「ワンダーウーマン」シリーズなどで知られるイスラエル出身の女優ガル・ガドット(40)が、今年3月に公開されたディズニー映画「白雪姫」を巡る論争について初めて言及した。
イスラエルのテレビ番組「The A Talks」に出演したガドットは、作品がイスラエルとパレスチナ戦争の影響を大きく受けたことを認め、「興行が振るわなかったことに失望した」とコメント。「この映画は大ヒットすると確信していたが、(23年)10月7日(ハマスによるイスラエル攻撃)が起き、あらゆる業界、そしてハリウッドでもイスラエルに対して非難の声を上げるようセレブに大きなプレッシャーがかかっていた」と振り返った。
白雪姫を演じた女優レイチェル・ゼグラーは、映画の公開前からパレスチナ支持を表明。イスラエルの徴兵制度による国防軍で2年間兵役を務めたガルドットとの対立がメディアを賑わせた。インタビューではゼグラーとの不仲説についても言及し、「共演はとても楽しかった。笑い、語りあい、楽しい時間を過ごした」と述べて確執を否定。「私は常にイスラエルで何が起きているのか、現実はどうなのか世界中の人々に説明しようと努めているが、最終的には人々が自分自身で判断することになる」と話し、作品が不振に終わったことへの失望感を示した。一方で、「成功することもあれば、失敗することもある」とも付け加えた。
実写版「白雪姫」は2億7000万ドル(約391億5000万円)を投じて製作されたものの世界興行は2億567万ドル(約298億2000万円)に留まり、大赤字となった。(ロサンゼルス=千歳香奈子)