
落語家桂南光(73)桂塩鯛(70)桂吉弥(54)らが17日、大阪市のサンケイホールブリーゼで「米朝一門会」に出演した。
今年は米朝さん生誕100年に当たる。中トリを務めた南光は「出演者が(米朝さんの)孫弟子ばかりで、1番年上になってしまいまして」と苦笑しながら、「私が若い頃は、70を超えてやってる師匠や先輩方に『このおっさんら、もう引退したらどないや』と思ってましたけど、今、思われてるんでしょうね」と自虐気味に話して笑わせた。高座では「抜け雀」を演じた。
塩鯛は桂文枝の三枝時代の創作落語「妻の旅行」を披露した。
まくらでは「古稀を迎えて、楽屋ではしゅんとなってる」と衰えを自嘲気味に話しながら、「同じような年格好の連れ合いがずっとおるんですけど、これが年々元気になっていく」と自身とは対照的に元気になっていく妻の様子を紹介。終活も視野に入れ、自身の生命保険がどうなっているのかたずねたところ、「聞きたいんか?」と返され、「『75歳までに死んだら1800万円入ってくるけど、それを超えて死んだら300万になる』と。聞かなんだら良かった」と話して笑いを誘った。
一方、6月に放送されたNHK大阪放送局の放送開始100年特番「桂米朝 なにわ落語青春噺(ばなし)」で米朝さん役を演じた吉弥は「放送終了後に、友達から電話がかかってきて『太りすぎや』と言われました。私まもなく、桂“太”米朝を襲名します」とニヤリ。
さらに、出囃子(でばやし)に使用する「真室川音頭」を披露。山形県真室川町から「まむろがわ大使」を委嘱されており、「毎年、秋になるとまむろがわ町から新しいお米が。私、お米買うたことない」。江藤拓前農水相の辞任の引き金となった発言に引っかけて笑わせると、続けて、小泉進次郎農水相が放出した古古古古古米に「新しいブランド名が付いてるようですね。『七光』って」と、巧みに時事ネタを盛り込んで爆笑をさらった。高座では米朝さんも演じた「皿屋敷」を演じた。
ほかに、桂八十助が「子ほめ」、桂吉の丞が「遊山船」、若手落語家による大喜利も行われ、大盛況の内に幕を閉じた。