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三宅唱監督「旅と日々」ロカルノ映画祭金豹賞受賞、邦画18年ぶり受賞に河合優実「びっくり」


ロカルノ映画祭に参加した「旅と日々」の、左からシム・ウンギョン、三宅唱監督、河合優実(Copyright: Locarno Film Festival/Ti-Press)

第78回ロカルノ映画祭授賞式が16日、スイスで行われ、インターナショナル・コンペティション部門に出品された三宅唱監督(41)の新作「旅と日々」(11月7日公開)が、最高賞の金豹賞を受賞した。邦画の最高賞受賞は、1954年(昭29)の「地獄門」(衣笠貞之助監督)、1961年(昭36)の「野火」、2007年(平19)の「愛の予感」(小林政広監督)に続き、18年ぶり4度目となる。

映画祭には、三宅監督と主演のシム・ウンギョン(31)河合優実(24)が参加していた。河合は「びっくりして声が出ました。三宅唱監督、本当におめでとうございます! 皆で映画を作った道のりのすべて、初めて完成を観た瞬間、ずっと心を奪われ続けたこの作品が冠をいただき、心からうれしいです。関わってくれた全ての方と喜びを分かち合いたいです」と歓喜した。

「旅と日々」は漫画家・つげ義春氏(87)の1967年(昭42)「海辺の叙景」と68年「ほんやら洞のべんさん」の2つの漫画を原作に、三宅監督が脚本も手がけ、主人公の旅と旅先での出会いを描く。河合は影のある女・渚を、シム・ウンギョンは、脚本家の李を演じた。李が堤真一(61)が演じた宿主・べん造との旅先での出会いをきっかけに、人生と向き合っていく過程を李本人がつづっていく物語。

シム・ウンギョンは「旅と日々で、李を演じることができて光栄に思います。監督に頼りながらスタッフの皆さんと一緒に旅したゴールがロカルノでとても、とてもうれしいです。審査員の方々、最高です!」と感激した。

三宅監督は「とても驚いています。いい言葉がみつかりません。一緒に働いたすべての俳優、すべてのスタッフの本当に美しい仕事が、このロカルノの地で評価されたことを心から光栄に思います。ぼくらは最高のチームです」と歓喜した。そして「この映画をつくる前、最悪なことがたくさん起きているこの世界で、一体映画になにができるか、深く悩んでいました。ただ、この映画を撮りはじめて、私は映画そのものに対する愛や信頼、そしてこの世界への愛をふたたび感じることができました。完成した映画を通して、多くの方とそれを共有できるなら、とても幸せです」とコメントした。そして「なにより、この映画に多大なインスピレーションを与えてくださったマンガ家のつげ義春さん、ならびにふたつのマンガの映画化を許諾してくださった(長男の)つげ正助さんに心から感謝申し上げます」とつげ氏にも感謝した。

また、映画祭に参加しなかった夏男役の髙田万作もコメントを発表した。

「作品の魅力が国や言葉を超えて届いたことを誇りに感じます。三宅監督をはじめチームの情熱と挑戦が、さらに大きく羽ばたくことを願ってやみません。こうして素晴らしい作品に関われたことを光栄に思います」

◆「旅と日々」強い日差しが注ぎ込む夏の海。ビーチが似合わない夏男(髙田万作)が、影のある女・渚(河合優実)に出会う。何を語るでもなく、なんとなく散策するふたり。翌日、また浜辺で会う。台風が近づき大雨が降りしきる中、ふたりは海で泳ぐのだった…。つげ義春の漫画を原作に映画の脚本を書いた李(シム・ウンギョン)は「私には才能がないな、と思いました」と話す。冬、李はひょんなことから訪れた雪荒ぶ旅先の山奥でおんぼろ宿に迷い込む。雪の重みで今にも落ちてしまいそうな屋根。やる気の感じられない宿主、べん造(べん造)。暖房もない、まともな食事も出ない、布団も自分で敷く始末。ある夜、べん造は李を夜の雪の原へと連れ出すのだった…。

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