
女優奈緒(30)が、14日放送のTBS系特番「戦後80年特別番組 なぜ君は戦争に? 綾瀬はるか×news23」(午後10時)に出演。「特攻隊」をめぐる取材を通じ、戦争に思いをはせた。
奈緒は、終戦を知らずに飛び立った「最後の特攻隊」の1人、大木正夫さんの関係者を取材。少年航空兵を養成する機関「予科練」の同期で大木さんの親友、神馬文男さんに話を聞くシーンがあった。
予科練の訓練は厳しく「連帯責任」や「自己犠牲」の精神を植え付けるもので、神馬さんが「天皇に忠義を尽くすことであったら、そのために死んでも親はどんなに喜ぶでしょうと。本当に厳しかった。お前たちは消耗品だと言われた」と振り返ると、奈緒は「うわあ…」と絶句。言葉にならない様子で視線を落とした。また神馬さんが当時の大木さんについて「今自分が行けば天皇が喜び、日本の国が喜んでくれるならば犠牲になってもいいと。だから行ったと思う」と想像すると、奈緒はかみしめるように繰り返しうなずいた。
スタジオの奈緒は「神馬さんも『大木さんと実は家に帰りたいなと話したことがあった』っておっしゃった。それがすごく印象的で」と回想。「戦死したお仲間のことを思って、自分も(特攻に)行こうという思いにつながってしまったり。誰かを思う気持ちが自分を傷つける方向に行かざるを得なかった。改めて、やっぱり戦争が起こしたことなんだと思いました」と語った。