
人気アニメ「聖闘士星矢」の主題歌「ペガサス幻想」などを歌った「NoB」こと歌手の山田信夫さんが今月9日に亡くなっていたことが13日、分かった。61歳だった。所属事務所が発表した。
所属事務所によると9日昼過ぎ、都内の病院で腎臓がんのため死去したという。すでに通夜、告別式は近親者で済ませ、後日お別れの会を予定している。
NoBさんは1984年、ハードロックバンド「MAKE-UP」のボーカルとしてデビュー。同バンドが担当した「ペガサス幻想」でヒットを飛ばした。同バンド解散後はバンド活動の他、ソロ活動で「轟轟戦隊ボウケンジャー」や「天装戦隊ゴセイジャー」の主題歌を担当するなど、特撮ソングでも人気を集めた。
24年4月には脳腫瘍を患い、出演予定だった海外公演を取りやめ、治療とリハビリを行うことを所属事務所が発表。また25年2月には公式ホームページで、7年前に腎臓がんと診断されたが公表をせずにライブ活動を行ってきたことや、一部イベントへの出演取りやめなどを発表していた。
その後も体調と相談しつつ「DIDA LAIDA」などのバンド活動や、ライフワークにしていたソロライブ「艶や歌」を開催。6月28日には大阪で「艶や歌」を行い、ファンとの打ち上げの様子をX(旧ツイッター)に投稿し「東京も頑張るかんね!」としていた。
NoBさんと「MAKE-UP」をはじめ「OSAMU METAL 80's」などでともに活動し、40年以上の盟友、キーボーディスト河野陽吾(62)は日刊スポーツの取材に、NoBさんが脳腫瘍を患っていた24年当時を「医療と薬の進化と、本人の生きる力で奇跡の復活を遂げていました」と振り返った。NoBさんの旅立ちに立ち会い、「とても安らかな顔をしていました」と明かした。