
芥川賞作家の平野啓一郎氏(49)が12日、X(旧ツイッター)を更新。エスカレーターを歩行する危険性を指摘し“片側空け”の習慣について問題提起した。
平野氏は「昨日は都内某所で、下りエスカレーターから転落したらしい人を目にした」と、自身が遭遇したエスカレーター事故について言及。「既に多くの人が処置に当たっていたので、僕はその輪に加わらなかったが、顔から落ちたらしく、倒れたまま出血して動けなくなっていた様子はショッキングだった」とつづった。
続けて「その方の状況はわからないが」とした上で、「一般に転落事故のリスクが高まるのはエスカレーターを歩くこと」と指摘。「いい加減、片側を空けるのは止めましょう」と呼びかけた。
エスカレーターの片側を空けて乗る風潮をめぐっては、かねてネット上でも議論の的となってきた。一般社団法人日本エレベーター協会も、エスカレーターの「片側歩行」をせずに立ち止まって利用するよう呼びかけている。理由として、転倒などで自身や接触した相手を負傷させる危険があることや、ケガをしている人や体の不自由な人など、どちらか片側の手すりにしかつかまれない状況の人がいることなどをあげている。
しかし“片側空け”の習慣は根強く残っているのが現状。ミュージシャンのGACKTも8日に自身のXでこの問題に言及し、「エスカレーターで片側を空けるってのは、一見親切のように見えるが、エスカレーターの段差はかなり高く、角も尖っている。止まっているエスカレーターを歩いた経験がある人ならとてもじゃないが、階段のようにスムーズに登り降りできるものじゃないと分かるはず。しかも、横幅が狭い上に斜度もかなり急だ。片側を登り降りしている人が足を踏み外したら、普通に並んで立っている人たちは積み木倒し。大惨事につながる」と、片側を空けて登り降りする危険性を訴え、話題となった。