
「第60回上方漫才大賞」が12日、大阪市内で発表され、奨励賞はヘンダーソン(子安裕樹=38、中村フー=37)の受賞が決まった。
昨年は奨励賞にノミネートされながら、同期(NSC大阪29期)の見取り図に敗れ、悔し涙をのんだが、今年はライバルの後輩たちを撃破して見事にリベンジした。
フーは「僕らは人気がないので視聴者投票では負けると覚悟していた。3年前には漫才をあきらめコントに転向しようとした。あきらめずにやってきてよかった」。受賞が決まった瞬間、思わず涙があふれた子安は「大賞は雲の上の存在だったけど、奨励賞を取れて少しは見えてきたかも。うれしすぎます!」。
昨年は822回、舞台で漫才を披露した。その積み重ねが地力となって花開いた。16年目以上の漫才師が激突する「THE SECOND」でも、ベスト16まで勝ち残っている。「勢いに乗ってSECONDに臨みたい」と声をそろえた。
奨励賞は賞金150万円。上方漫才界にあって、年度を通じて寄席や放送などで活躍したコンビに贈られるもので、大賞未受賞者が対象。この日の舞台ではノミネートされた5組がそれぞれ漫才を生披露した。