
漫才コンビ「ハイヒール」リンゴ(63)が、29日放送の読売テレビ「あさパラS」(土曜午前9時25分=関西ローカル)の最終回で、石破茂首相(68)にインタビューを行った。
石破首相は自民党の幹事長時代から、これまで同番組に13回出演。リンゴと「首相になったら、首相官邸でお茶を飲ませて」と約束していたが、就任後は、なかなかスケジュールが空かず、やっと実現。3月26日の夜に「27日に5分だけ時間が取れる」との話になり、リンゴが大阪から官邸に駆け付けた。
リンゴは、石破首相の人間的な側面にクローズアップして話を聞き、ストレスの発散法を質問。これに、石破首相は「なんかいい方法ないかな?」とポツリ。リンゴが「バラエティーに出る」と提案すると、「だけどさ、(世間から)『あんたそんな場合かよ!』って、そりゃめちゃめちゃ言われますがな…」と苦笑いを浮かべた。
さらに「世の中にどう評価されているか気になるじゃないですか。新聞を見ると、だいたいそういう、お叱りの記事が多いわけだな…」と、世評が気になっている様子もうかがわせた。
リンゴが、石破首相が官邸入りの際などに、報道陣の声かけに手を挙げて応じる姿に「あれ、カッコいいですね」と言うと、「そう? そう?」とうれしそうな笑顔に。「あそこもさ、ニコニコすると『お前、笑ってる場合か』ってなりますわな。で、仏頂面してるとさ、『愛想がない』とかさ。中間って難しいよね」と表情ひとつにも気を使っていることに言及。
「大変な役職ですよね」との言葉には、「それはもう、5回目でなったわけでさ、自民党総裁選に…。(世間からは)『あんた、やりたくてやってるんだろ?』(と言われるので)、おっしゃる通りでございます」と語った。
同番組には13年前から出演していることから、リンゴが「逆に私たちの印象はどうでした?」と質問すると、「相変わらずおきれいで…」と社交辞令。リンゴに「面白くない人になってる!」とツッコまれて声をあげて笑い、「まさか内閣総理大臣で出るとは夢さら思わなかったね」としみじみとした。
去り際にも、リンゴから「笑顔がもう、ワンパターンの同じ笑顔になってる」とイジられて苦笑しつつ、「とにかく(大阪・関西万博の)前売り券、頼む」と、リンゴにPRを頼んでいた。
インタビューのVTRが終わると、リンゴは「政治的なこととか、いろいろ賛成も批判も、あると思いますけれど、とってもいい方です。半径1・5メートルに入られるとすごいいい方だし、本当は5分しかない時間を10分くらいしゃべってくれた」と振り返る。
官邸で出されたのがお茶ではなく水だった理由については「なんでかなと思ったら、5分ぐらいで(インタビューの)相手が変わっていく時に、もしこぼしたら、コーヒーやったら服とかじゅうたんがシミになる」と説明。
「私たちが飲み物を持ち込むこともできません。そういう風な中で毎日やってはって、息抜きないんやろな…。だから大阪でバラエティーに出て欲しいな」と石破首相の日々の気苦労を思いやっていた。