
テレビ東京を6月で退社する大江麻理子キャスター(46)が、28日放送の同局系経済ニュース番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」(月~木曜午後10時、金曜午後11時)で最後の出演となり、涙のあいさつをした。
大江キャスターは番組ラストの「雇用統計」を伝える恒例コーナーで、コメンテーターの後藤達也氏から「この雇用統計、次回は大江さんとお伝えできないんですよね。本当にやめちゃうんですか?」と話題を振られると、「本当にやめてしまうことになりまして」と切り出した。続けて「あのぉ~…11年間に渡ってですね、みなさまとこのWBSでお会いしてきましたけれども、今日で最後の出演ということになりました。みなさまにこれまで、叱咤(しった)、そしてたくさんの激励をしていただいたおかげでここまで来ることができました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました」と頭を下げて一礼。「そして、24年間、働いたテレビ東京からも離れることになるんですよ」とあいさつした。
後藤氏から「どういった思いで仕事に向き合ってこられたんですか?」と聞かれると「私、実家が自営業でして、福岡で印刷会社を経営しているんですが、家の中でもけっこう、経営の話、ビジネスの話が話題になってまして、それで社会人になるときに母に言われたのが、社員になってもですね、ひとつの駒だと思うのではなくて、経営者の視点で、自分という社員がどう動いて欲しいかを考えるようにしなさい、と言われて。その言葉で24年間、働いてきたことは大きかったなと思って、視座をもらえたことで、両親には感謝していますね」と明かした。
同局の田中瞳アナからは「大江さんのこの、テレ東人生の多くをこのWBSが占めていると思うんですけれど、このメインキャスターの11年を支えたものはどういうものなんですか?」と問いかけられ、大江キャスターは「やはり視聴者のみなさんにも、『見てるよ、頑張ってね』という温かい声をいただくことと、あと、やっぱり、ここの仲間たち…チームワークですね」と話したところで言葉を詰まらせ涙を流した。「本当にいい仲間が多くて。あの…うん。毎日心をこめて番組作りをしていますので、そういう、みんなの頑張りを絶対無駄にはできないという、そういう気概で、11年走ってきた気がします」と声を震わせ「絶対泣かないようにしようと思ったのに、うるうるしてしまいました」と、真っ赤な目でほほ笑んだ。
大江キャスターは、田中アナや後藤氏、月~木曜担当者の名前をあげ「心強い仲間がいます、春からのWBSもお願いします」と呼びかけてあいさつを締めくくると、14年から担当している同番組の出演場面を振り返るVTRで終了した。
大江キャスターはアナウンサーとしては01年にテレビ東京入社。「出没!アド街ック天国」「モヤモヤさまぁ~ず2」などの人気番組を担当し、一躍人気を集めた。13年から米ニューヨーク支局に赴任し、14年帰国。報道局所属となり、同年春から「WBS」のメインキャスターに就任した。