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27年大河の主人公・小栗上野介忠順とは…エリート官僚なのに職場70回クビ、オタク気質な一面


2027年のNHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主演に松坂桃李が選ばれた。ドラマは、明治新政府に「逆賊」とされた小栗上野介忠順の生涯を描き、彼の知られざる活躍を示す。小栗忠順は、勝海舟のライバルとされ経済にも精通した江戸時代のエリート官僚で、幕末において近代的改革を推進した人物である。彼は武士として経済と政治改革を兼ね備え、何度も勘定奉行に任命される稀有な資質を持っていた。大隈重信も、明治政府の近代化政策の多くが彼の模倣だったと述べている。

2027年NHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主演を務める松坂桃李はタイトルロゴを背にポーズを決める(撮影・垰建太)

NHKで3日、27年大河ドラマの制作・主演発表会見が行われ、俳優の松坂桃李(36)が主演を務めることが発表された。タイトルは「逆賊の幕臣」で、脚本は連続テレビ小説「おかえりモネ」などを手がけた安達奈緒子氏。

松坂が演じる・小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)は、勝海舟のライバルと言われた人物。明治新政府に「逆賊」とされ、「歴史の闇に葬られた“敗者”=幕臣の知られざる活躍」を描く。

主人公となる小栗忠順は文政10(1827)年、江戸・神田駿河台生まれ。2500石の名門旗本で、天才的なエリート官僚。隅田川の花見でも花や酒には目もくれず治水について語り続け、周囲をあきれさせるようなオタク気質。1860年(万延元)年、遺米使節として渡米し西洋文明を体感。帰国後、要職を歴任して軍制改革や近代的工場(造船・製鉄所)の建設、日本初の株式会社設立などさまざまな改革を推進した。

特に、武士でありながら経済に明るい小栗は幕府にとって得難い人材で、何度も勘定奉行を務めた。空気を読まず上司に直言しては辞職し、辞めては呼び戻されること70回という伝説も。明治の政治家・大隈重信は、明治政府の近代化政策のほとんどは小栗の模倣だったと語ったという。

江戸幕府終末期の勘定奉行として、その名は徳川埋蔵金伝説にも登場する。

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