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昨年10月に76歳で亡くなった俳優西田敏行さんのお別れの会が18日、東京・増上寺で行われた。武田鉄矢(75)が出席し、報道陣の取材に応じた。
武田は「私にとっては1つ年上の兄貴みたいな人でした」と明かし「突然の訃報でビックリしていたけど、今日はちゃんとお別れができたような気がします」と語った。
続けて「2人とも売れるスピードが遅くて、ずいぶんくすぶった日々はあったけど、そんな日々が今はもう輝いているような気がする。『こんな仕事が来たらこんなふうにやろう』とか夢ばかり話していたんですけど、西やんはきちっとして売れない日々を語る。『鉄やん、もし主役を取ったら交代でゲスト出演しようね』というのを語り合った」と若手時代の思い出を振り返った。少しずつ仕事が増えると西田さんから食事に連れて行ってもらうこともあったといい「西やんが食べ方とか料理を解説してくれるんですよ。本当に兄貴みたいなうれしかった」と語った。
昨年大みそかのNHK紅白歌合戦の追悼企画では「もしもピアノが弾けたなら」を歌唱も「上手に歌うと叱られそうな気がして、あんまり上手に歌わないように気を使いました」と笑った。「『だから俺がおまえのそばにいないとダメなんだ』って言われる気がした」と明かし、兄貴分との思い出にひたった。
最後は涙ぐみながら「『お疲れさま』と言ったら『次はあのシーンで会おうな』なんて、先々の予定を大声で叫びながら背中を向けて歩いて行く気がした。またどこかで必ず、できなかった共演をしたい」と絞り出した。